すすめよう! 男女共同参画

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◆家事分担と性別分業的態度
男女間の不平等の一つに夫婦間の家事分担があります。下の図は、国・性別ごとの1日当たり平均の家事時間(「データブック国際労働比較2015」)です。どの国も男女間に差がありますが、日本の差が大きいことが分かります。社会学者の筒井淳也氏の著書『結婚と家族のこれから』で、家事分担の性別間の不平等の理由が紹介されています。そのうちの一つに「夫は外で仕事をしてお金を稼ぎ、妻は家庭のことをする」という性別分業的な考え方に対して肯定的な態度を持っているかどうかで家事分担が決まるというものがあります。
この性別分業的態度を身につけている妻は、たとえ時間と収入面で夫と対等でも、家事を多くこなそうとします。また、保守的な性別分業を是とする夫は、逆に家事を進んでしない、というわけです。性別分業的態度と家事分担の関係は、米国でも研究されています。一つは、対等に働いていても、女性が家事を「手放さない」ケースの研究です。簡単に説明すれば、女性が「家庭の責任者」としてのアイデンティティ(自分固有の生き方や価値観)を維持したいがために夫の参画を認めない、というものです。
もうひとつは、妻よりも収入の少ない経済力のない男性が、あえて家事をしないことに対する研究です。これは、収入によって男らしさ・男性の権威を表現することができない夫が、あえて家事をしないことによって男性役割を維持しようとするというものです。男性は収入の多さを理由に家事を免除されていると考えがちですが、実際には収入の低い男性にとっても(あるいは収入が低いがゆえに余計に)「家事をしない」ことが男性のアイデンティティになることがあるというものです。一度、自分の考え方や振る舞いを振り返ってみませんか。