長崎県立大に共同研究センター 情報セキュリティ学科とIT企業 2023年春、専門人材を育成

学科定員 倍増に 2021年度から

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 長崎県は2日、長崎県立大シーボルト校(西彼長与町)情報セキュリティ学科の学生とIT企業が共同で研究する「情報セキュリティ産学共同研究センター」(仮称)を、2023年度に同校に開設することを明らかにした。入居するIT企業と連携して情報セキュリティーの専門人材を育成し、企業誘致につなげたい考えだ。

 現在情報セキュリティ学科が入っている「西棟」の隣接地に3階建て専用棟を新築する。1階はセキュリティ演習室や企業と学生の交流スペース、企業向け研究室を3部屋程度設ける。2、3階は教員の研究室や学生の実験室などに使用する。

 総事業費は20億円を見込んでおり、新年度当初予算の概算要求に設計費7千万円を計上した。2021年度に着工、2023年春の開設を目指す。

 情報セキュリティ学科は2016年4月、国内初の専門学科として開設。来春には1期生を送り出す。長崎県によると、4年生は、情報通信技術(ICT)や人工知能(AI)技術の研究開発拠点を長崎市内に設けた京セラコミュニケーションシステム(京都市)、富士フイルムソフトウェア(横浜市)などに就職が内定している。

 都市部でIT人材が不足し、長崎県に大手IT企業の進出が相次いでいることを踏まえ、長崎県は2021年春から情報セキュリティ学科の定員を、現在の40人から80人に倍増する計画。来春に文部科学省に定員増を届け出て、現在9人態勢の教員の増員も検討する。

 センターではIT企業と連携し、サイバー攻撃対策や重要情報を保守するシステム構築、個人情報漏えい防止といった研究と人材育成を強化する構想。優秀な学生を確保するほか、地場企業の技術力向上やIT企業の長崎県内進出に結び付けたい考えだ。

 長崎県学事振興課は「大学の魅力強化につながり、企業との連携も深まる。企業誘致や雇用確保、大学生の県内就職につなげたい」としている。