ジャイアンツがピラーをノンテンダーFAに 秋山のライバルに

日本時間12月3日午前10時、メジャーリーグの各球団は年俸調停権を有する選手に対して来季の契約を提示する(テンダーする)期限を迎え、ジャイアンツはケビン・ピラーに対する契約の提示を拒否。ピラーはノンテンダーFAとなった。今オフのフリーエージェント市場には有力な中堅手が乏しく、今季ジャイアンツでチーム最多タイの21本塁打を放ったピラーは中堅手の補強を目指す球団からの人気を集めそうだ。

現在30歳のピラーは、メジャー7年目のシーズンとなった今季、ブルージェイズで5試合に出場して16打数1安打(打率.063)に終わったあと、3選手とのトレードでジャイアンツへ移籍。ジャイアンツでは156試合で打率.264、21本塁打、87打点、14盗塁、OPS.735とまずまずの活躍を見せ、本塁打、得点(82)、安打(157)、二塁打(37)、盗塁などの各部門でチームトップ(本塁打は最多タイ)の成績を残した。

89三振に対してわずか18四球に終わるなど、課題である打撃の粗さは依然として改善されなかったが、シーズン通算の21本塁打、88打点、OPS.719はいずれもキャリアハイを更新。ただし、2015年から3年連続で守備防御点+15以上をマークした外野守備には衰えが見え始めており、昨季は守備防御点-2、今季も-3に終わっている。

今オフのフリーエージェント市場には有力な中堅手がほとんどおらず、レギュラークラスと呼べるのは左翼が本職のブレット・ガードナーくらい。そのガードナーもすでに36歳であり、その他にはキャメロン・メイビン、ジャロッド・ダイソン、ビリー・ハミルトン、アダム・ジョーンズなどレギュラーとしては物足りない名前ばかりが並ぶ状況を考えると、ピラーは多くの球団からの人気を集める可能性がある。選手としてのタイプは異なるものの、海外FA権を行使してメジャー移籍を目指す秋山翔吾のライバルとなるかもしれない。

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