アスレチックス・トライネンがノンテンダーFA 2018年防御率0.78

日本時間12月3日、アスレチックスは2018年に絶対的守護神として38セーブ、防御率0.78をマークしたブレイク・トライネンに来季の契約をオファーせず、ノンテンダーFAとしたことを発表した。トライネンはノンテンダーFAとなることが有力視され、アスレチックスは期限までにトレードでの放出を試みていたが、トレード交渉は不調に終わり、結局ノンテンダーFAという形で決着した。

現在31歳のトライネンは、アスレチックスでジェットコースターのような3年間を過ごした。2017年にナショナルズでクローザーとして期待されながらも37試合で3セーブ、防御率5.73に終わったトライネンは、同年7月のトレードでアスレチックスに加入。すると、35試合で13セーブ、防御率2.13と復調し、翌2018年はクローザーを任された。

この2018年シーズンは歴史の残る快投を披露し、68試合に登板して80回1/3を投げ、9勝2敗、38セーブ、防御率0.78、100奪三振、被打率.158という驚異的な成績をマーク。70イニング以上のリリーバーが防御率0点台をマークするのは、21世紀に入ってからでは2002年のクリス・ハモンド(0.95)、2011年のエリック・オフラハティ(0.98)、2012年のフェルナンド・ロドニー(0.60)に次いでトライネンが4人目であり、アスレチックスでは1990年のデニス・エカーズリー(0.61)以来の快挙だった。

しかし、今季は右肩痛の影響もあって開幕からなかなか調子が上がらず、6月にはクローザー失格に。与四球率は昨季の2.35から5.68へと大幅に悪化し、57試合で16セーブ、防御率4.91という不本意な成績に終わった。今季の年俸は640万ドルだったが、年俸調停期間のラストイヤーとなる来季は780万ドル前後への昇給が予想されており、アスレチックスはノンテンダーFAとすることを決断した。

今後はフリーエージェントとなって新天地を探すことになるが、2018年の圧倒的なパフォーマンスは他球団に大きなインパクトを与えており、ブルペンの補強を目指すチームが獲得に動きそうだ。

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