世界3大レース制覇を狙うアロンソ、2020年のインディ500に再挑戦。2021年はF1復帰も視野に

 フェルナンド・アロンソは、2020年5月にインディアナポリス・モータースピードウェイで行われるインディ500に再参戦する意志を表明した。さらに翌2021年のF1復帰も視野に入れているようだ。

 2017年に印象的なインディ500初参戦を果たしたアロンソは、2019年もインディ500に参戦したがマクラーレン・レーシングの度重なるトラブルに苦しめられ決勝進出が果たせなかった。それでも、すでにモナコGPとル・マン24時間を制覇しているアロンソにとって、第一級のレースであるインディを勝ってトリプルクラウンに輝くという固い決意は揺るがないようだ。

 2度のF1世界タイトル制覇と2年連続のル・マン24時間優勝を果たしているアロンソは、2020年5月に開催されるインディ500のためにブリックヤードへ赴くつもりだが、現時点でアロンソのチームはまだ決まっていない。

「もちろんインディに参戦する。今後数週間で事態がどう動くか見てみよう」と、アロンソは先週アブダビで『BBC』のアンドリュー・ベンソン記者に語った。

「唯一インディでだけ勝てていない。ル・マン、WEC(世界耐久選手権)、デイトナで勝ったんだ。これでインディを取れたら、もう言うことはないよ。絶対に再挑戦するつもりだ」

 アロンソにとって最も可能性が高いチームの選択肢は、2017年と同じアンドレッティ・オートスポートへの復帰か、アロウ・マクラーレンSPからのエントリーとなる。

「それだけというわけではないけれど、間違いなく最も有力なふたつだと思っている」

「僕はマクラーレンに忠誠心を持っている。一方で、アンドレッティでもすごく良い気分で戦えた。自分がスタッフやチームの一部だと感じたんだ。彼らとはすごく良い関係にある」

F1アブダビGP ニコ・ヒュルケンベルグと挨拶をするフェルナンド・アロンソ 

 アロンソは、アンドレッティ・オートスポートとの話し合いは50パーセント進んでおり、最終決断は1月にアロンソがトヨタからダカールラリーに参戦した後に下される見込みだと明かした。

 現在38歳のアロンソは、現在もアンバサダーを務めるマクラーレンに帯同してアブダビに出向き、必然的に2021年F1復帰の可能性について質問を受けることとなった。

「まずはダカールとインディで走りたい。それが終わってから、自分がF1に戻りたいのかどうかを考えるよ」とアロンソは語った。

「2019年にいったんF1の世界から離れたことは良かったと思っている。友人たちにはこう言われるんだ。『F1から離れたのだから、これからはもっと人生を楽しむべきだ』ってね。 そんなとき、僕は『自分が楽しいのはレースをしているときだ』と答えるんだ」

「F1復帰はまだ可能性としてある。2021年規則にとても関心を持っているんだ。レース展開を変えることになるかもしれないし、マシンにとっては走りやすくなるのかもしれない。自分がF1で走りたいと思えるようなら、復帰の可能性を閉ざすつもりはない」

「それに、2021年のドライバーマーケットはまだ何も決まっていないのだから、急いで結論を出す必要はないよ」

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