"地域に恩返し” 被災した"理美容店” 引き続き「避難所」でカット 「年末には、店舗復活を」 長野

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台風19号の災害を受けて、長野市が設置した避難所8ヵ所がきょう3日、閉鎖され、1ヵ所に統合されました。これにより、 仮設住宅や自宅など、それぞれの場所へ移り新生活が始まりました。このうち、「統合避難所」へ移り、被災した"理美容店”の復活を目指す男性を取材しました。

避難所から荷物を運び出す若月さん。市内の民間アパートへの入居が決まっていますが、まだ引越しができず、長野運動公園の「統合避難所」に移ります。

若月敦さん:

「知っている人ばかりだったので、楽しかったと言えばおかしいですけど、精神的にも居心地がよかった」

避難所で「ある活動」をしていた若月さんを取材したのは先月7日でした。 若月さんは理容師で、避難所に仮設テントを建て、母(理容師)と妻(美容師)とともに、被災者たちの髪をカットしていました。若月さんの店も被災しましたが、地域住民のためにと始めた「散髪」でした。

当時・若月敦さん:

「長沼の地域に育ててもらっていて、われわれも被災したけど何かできないかと」

長野市津野地区にある「自宅兼店舗」は、大きな被害を受けました。1メートル70センチの高さまで浸水し、祖父の代から守ってきた店は、今も使うことができません。

当時・若月敦さん:

「まさか(堤防が)切れるとは思わなかったので、水の力は怖い」

(先月30日)

避難所で1ヵ月ほど営業を続けてきた若月さん。この日が、ここでの最終日でした。

小さい頃から通っているという高校生。被災以来、初めて散髪したといいます。

高校生:

「すっきりした。いつもの人に、こういう時ですけど、やってもらえるのはありがたい。また、長沼のほうで再開してくれたらうれしいなと」

若月敦さん:

「これだけ来るとは思ってなかったので、本当に助かりました。元気を与えてもらったし、与えられたというのが一番」

若月さんは、家族5人で避難所生活を送っていました。次の場所も「避難所」です。

決まっているアパートへの入居は、今月中旬の予定です。それまでの間は、「統合避難所」に身をおきながら、店舗の復活を目指します。

若月敦さん:

「年末までには、店だけでも完成してもらえるようにと。あそこで生まれてお世話になり、あそこでやるというのが、一番の恩返しかなと」