上水道の使用料、値上げ含め検討 三浦市

 神奈川県三浦市の吉田英男市長は3日、2021年度以降の上水道使用料について、値上げの可能性も含めて検討する姿勢を示した。同日開会の市議会本会議で「水道事業の経営を考慮すると、いずれ値上げが必要。来年度末までに基本方針を定めて方向性を明らかにし、その後に料金改定を行いたい」と述べた。

 石渡道臣氏(明日の三浦)の一般質問に答えた。

 市上下水道部によると、人口減少などに伴う給水量減で近年、水道料金収入が減少。10年度から18年度まで、約1億1600万円から約1億9600万円の単年度赤字が続いている。19年度は一般会計から水道事業会計に補助金として約3千万円を繰り出している。

 月20立方メートルとした場合、市の上水道使用料は18年4月現在で3056円。全国平均の3244円より低額だが、県平均の2133円を上回り、現在県内では真鶴町に続き2番目に高い水準となっている。

 市は市民生活への影響を考慮し、02年度以降は価格を据え置き。吉田市長も17年の市長選で、任期中に水道料金を上げないことを公約に掲げている。

 一方、給水収益の増加が見込めず、かつ水道施設や水道管の更新が必要なことから、市は昨年7月に、将来計画や財政計画などを定める市水道事業基本計画の策定に着手。料金改定も含めて検討を進める。

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