侍Jを封じたカナダ人右腕がマイナー契約 「プレミア12」での快投で一躍注目

プレミア12でカナダ代表として活躍したフィリップ・オーモン【写真:Getty Images】

侍Jとの強化試合で3回無失点、「プレミア12」のキューバ戦で8回無失点の好投

 11月に行われた「第2回 WBSC プレミア12」でカナダ代表として活躍したフィリップ・オーモン投手が、ブルージェイズとマイナー契約を結んだと、カナダ紙が報じた。モントリオールの地元紙「モントリオール・タイムズ」が「ブルージェイズがカナダ人投手のフィリップ・オーモン、そして他4選手と契約」とのタイトルで詳細を伝えている。オーモンは「プレミア12」に先立って行われた侍ジャパン日本代表との強化試合第1戦(10月31日)に先発。3回を1安打無失点の好投を見せた。

 同紙は、現在30歳のオーモンの球歴を紹介。2016年6月に27歳で一度“引退”していたこと。その後カナディアン・アメリカンリーグ(独立リーグ)で復帰したことを伝えた。記事によると、オーモンは「浮き沈みを経験した。野球はもう十分プレーしたと感じた時期もあったし、離れたい気持ちがあった。(一度引退して)休みを取ったときは、気分も良かった。けど結局は、復帰しないといけないと思っていた。諦めたくなかったんだ」と当時を振り返っている。

 記事は次に「プレミア12」での活躍を伝えた。「カナダの中心選手だったオーモンは、先月韓国で行われたプレミア12で素晴らしい投球を披露した後、海外のリーグから『驚くほどの関心が自身に集まっていた』と語った。カナダが唯一勝利したキューバ戦で、才能あるチームを相手に8回完封をしたのだった」と説明した。

 記事は、この好投の後に「アジアやメキシコ球団のGMたちは、オーモンにテキストメッセージを頻繁に送り始めた」と指摘し、オーモンの「僕は国際大会の経験がたくさんあるけど、注目が常に付いて回っていたものだよ。けど、今回に関しては“ワォ、OK”という感じだったね」との言葉を紹介している。

 オーモンは日本戦で好投した後、「プレミア12」オープニングラウンド初戦(11月6日)でキューバを相手に8回2安打9奪三振無失点の圧巻投球。一躍注目の存在となった。ブルージェイズとマイナー契約を結んだ右腕は、来年のスプリングトレーニングに招待選手として参加することができる。そこでも真価を発揮してメジャー昇格を果たせるか、注目される。(Full-Count編集部)

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