豪快に餅突き上げ

米沢・千眼寺で「歳越祭」

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新年の豊作などを願い、天井に餅を突きあげる若衆=米沢市・千眼寺

 米沢市の千眼寺(せんげんじ)(鈴木一志住職)で4日、伝統行事の「歳越祭(としこしさい)」が行われ、多くの地域住民が見守る中、真っ白いさらしと鉢巻きをぎゅっと巻いた若衆が臼ときねでついた縁起のいい餅を天井に向けて豪快に突き上げた。

 地元の男性ら約20人が大臼を囲み、“餅つき歌”を歌いながら千本ぎね(約1.5メートル)を振った。作業工程ごとに「煉(ね)り」「搗(つ)き」「揚(あ)げ」の歌詞があり、リズムに合わせ、汗だくになりながら餅を仕上げた。

 クライマックスは若衆が力を合わせて天井へ突き上げるシーン。「あげろ、餅あげろ、天竺(てんじく)までも…」と歌い、「そりゃ」と気合を入れて臼から持ち上げた。この日は地元産のもち米を使い約480キロ分をつき、納豆やあんこにからめたほか、雑煮に入れ、住民らが味わった。

 祭りは害虫による凶作に苦しんでいた農民が境内にある保呂羽堂(ほろわどう)の縁の下の砂を田んぼにまいたところ、豊作になったことから、感謝の気持ちとして餅を供えたのが始まりとされる。