「現地再建も移転も支援」 大郷町長、町議会で復興議論

©株式会社河北新報社

決壊した吉田川(左)の堤防=10月14日、宮城県大郷町粕川地区

 宮城県大郷町議会12月定例会の一般質問が3、4の両日あり、登壇した議員8人全員が台風19号被害を取り上げ、復旧復興や災害対応を巡り議論した。田中学町長は、被災地区を対象にした住民意向調査の結果で住宅再建への希望が「現地再建」と「移転」に分かれたことに触れ「双方が安心して再建できるよう住民と共に考えたい」と述べた。

 調査では現地再建が中粕川地区で48%、土手崎・三十丁地区で40%に上った一方、家の全壊世帯では移転希望が多数を占めるなど被災程度で意向が異なる傾向が出た。これを受け田中町長は「さまざまな意向を形にする検討を始めた」と答弁。住民の意向に極力沿う形で、復興を進める考えを明らかにした。

 吉田川の堤防決壊で浸水した被災地区を「安全度の高い地域にしなくてはならない」と強調。国が進める堤防の本復旧に「地球温暖化の影響も考慮した新しい堤防が必要」と言及し、堤防強靱(きょうじん)化と連動して復興まちづくりに取り組む姿勢を示した。

 質疑では複数の議員が、プレハブ仮設住宅の入居者に東日本大震災時のような家電セットの寄贈がないと指摘。町は「災害見舞金の交付や町税の減免、義援金の配分で対応したい」と理解を求めた。

 農業被害にも質疑が交わされ、議員からは「大規模施設の被害が深刻」「高価な農機具の水没も相次いだ」として、来春からの営農再開が可能になるよう支援を求める声が相次いだ。

 町議会12月定例会は、災害復旧費など7億3866万円を増額する2019年度一般会計補正予算などを審議。6日に閉会する。