阪神、質量ともにリーグ随一!DeNA山崎は健在 巨人、広島は?【19年セ救援成績】

阪神のピアース・ジョンソン、藤川球児、島本浩也(左から)【写真:荒川祐史】

2位DeNAは守護神・山崎が安定、ペナントを制すカギは救援投手にあり?

 現代のプロ野球では、先発投手の投球回数が減少し、救援投手にかかるウェイトが大きくなっている。救援投手の出来は、ペナントレースを制する上で重要な要素となっている。

 まずセ・リーグでシーズン50試合以上登板した救援投手を各球団別に見ていこう。50試合以上登板した救援投手は23人。()はその中での防御率の順位だ。

【巨人】
中川皓太 67試4勝3敗 16SV 17HD 64回2/3 防御率2.37(8)
高木京介 55試3勝1敗 0SV 10HD 54回 防御率3.83(18)
田口麗斗 55試3勝3敗 1SV 14HD 65回1/3 防御率4.13(20)

 打線と先発陣では優位に立っている巨人だが、救援陣は泣き所だ。今季は新しい顔ぶれがクローザー、セットアッパーに任じられたが、他球団に比べて見劣りした。

【DeNA】
山崎康晃 61試3勝2敗 30SV 4HD 60回 防御率1.95(5)
エスコバー 74試5勝4敗 0SV 33HD 75回1/3 防御率2.51(9)
三嶋一輝 71試5勝4敗 0SV 23HD 72回2/3 防御率4.33(22)
国吉佑樹 53試5勝3敗 0SV 9HD 69回1/3 防御率4.80(23)

 絶対的なクローザーの山崎が健在。エスコバーも活躍した。三嶋、国吉は打ち込まれることが多かったが、何とか山崎につなぐことができた。

【阪神】
ジョンソン 58試2勝3敗 0SV 40HD 58回2/3 防御率1.38(1)
島本浩也 63試4勝0敗 1SV 11HD 59回1/3 防御率1.67(3)
藤川球児 56試4勝1敗 16SV 23HD 58回 防御率1.77(4)
ドリス 56試5勝4敗 19SV 10HD 55回1/3 防御率2.11(7)
守屋功輝 57試2勝2敗 0SV 7HD 54回 防御率3.00(12)
能見篤史 51試1勝2敗 0SV 18HD 44回 防御率4.30(21)

 質量ともにリーグ随一。クローザーのドリスが不振に陥ると39歳になる藤川球児が見事に肩代わりした。新外国人のジョンソンは圧倒的な投球内容。島本も精度の高いセットアッパーぶりだった。ジョンソン、ドリス共に来季の契約ができず。気がかりな状況だ。

4位以下のチームは救援陣が安定しなかった

【中日】
ロドリゲス 64試3勝4敗 1SV 41HD 60回1/3 防御率1.64(2)
福敬登 52試2勝0敗 0SV 18HD 52回2/3 防御率2.05(6)
岡田俊哉 53試3勝2敗 13SV 7HD 50回1/3 防御率3.58(16)

 ロドリゲス、福と優秀な中継ぎ投手がいたが、クローザーは当初は鈴木博が担ったものの戦線離脱。岡田が途中から引き継ぐも成功したとは言えなかった。中日もロドリゲスの去就が微妙。

【広島】
フランスア 67試8勝6敗 12SV 18HD 70回2/3 防御率2.76(10)
菊池保則 58試1勝3敗 0SV 15HD 61回 防御率2.80(11)
レグナルト 52試6勝3敗 0SV 15HD 59回1/3 防御率3.34(14)

 今季優勝を逸した大きな要因が救援投手陣だった。クローザーの中崎翔太、セットアッパーの一岡竜司がシーズン通して働けず。フランスア、楽天から来た菊池保が防御率2点台と奮闘した。

【ヤクルト】
マクガフ 65試6勝3敗 11SV 18HD 68回2/3 防御率3.15(13)
近藤一樹 59試3勝3敗 0SV 19HD 53回 防御率3.57(15)
梅野雄吾 68試2勝3敗 4SV 28HD 67回2/3 防御率3.72(17)
ハフ 68試1勝5敗 3SV 26HD 65回2/3 防御率3.97(19)

 枚数はいたが、優秀とは言えなかった。クローザーはマクガフ、梅野、ハフ、石山と固定できなかった。(Full-Count編集部)

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