ずっと長崎で仕事を 青森出身のFM長崎アナウンサー・中里玲奈さん 豊かな自然や歴史、魅力再確認

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「FM長崎では8日までスマイル・キャンペーンを実施しているのでぜひ聞いてほしい」と話す中里さん=長崎市栄町、FM長崎

 「やりたいことを続けていれば夢はかなう」-。ラジオ局FM長崎の朝の生ワイド番組「サンライズ・ステーション」などに出演している中里玲奈さん(24)は、学生時代からの夢をかなえ、同局アナウンサーとして活躍中。夢を抱いたきっかけや仕事の面白さなどを聞いた。

 実家は青森市のリンゴ農家。農作業中に聞くことの多いラジオは幼い頃から身近な存在だった。転機は2011年3月に起きた東日本大震災。

 被害は少なかったが、電気ガス水道が1週間ほど止まり、避難所生活を余儀なくされた。しばらくラジオが生活の中心で、救援物資など地域に根差した細かい情報に助けられた。

 「みんなラジオを聞いていて、リスナー同士で支え合っていた。いつも聞いているラジオの人の声が流れると心が落ち着いて、励まされた」と振り返る。当時中学3年生。次第にラジオの仕事に引かれるようになった。

 もともと話すのが好きなこともあり、中学の頃から高校の放送部に通って練習させてもらった。高校入学後も続け、3年では全国大会入賞を果たした。卒業後は東北独特のなまりを取ろうと東京の大学に進学。アルバイトで司会やラジオの仕事もした。

 新卒採用の少ないラジオ業界。就職では地元ラジオ局という選択肢もあったが、FM長崎の入社試験を受け、内定を得た。青森の家族は大反対で、祖母は二度と会えなくなると泣いた。それでも「地元と違うところで挑戦してみたい」という思いが強かった。

 昨年4月の入社から月曜-木曜の同番組を担当する。午前7時半に放送がスタートするため、放送日は毎朝午前4時半に起床。ニュースをチェックして6時に出社し、オンエアまで原稿や寄せられたメッセージをまとめる。「朝の番組なので元気がモットー。リスナーさんとのコミュニケーションが楽しい」

 本年度からは企画、取材、制作をすべて自分で担うお出掛け番組「NAKASATrip」(毎週土曜午前9時半)、ギタリストの山口修さんと送る「日曜音楽館」(毎週日曜午前6時)なども担当している。

 メディアが多様化する現代。「ラジオが生き残るとしたらパーソナルな部分」と言う。情報にプラスして届ける、出演者それぞれの本音や感想。例えばあるイベント情報を伝えるなら、そこに自分の体験談も語れるとより話題が広がる。「フリートークで生かせるように、長崎のイベントは無理してでも多く出掛けて実際に触れたい」と意欲を語る。

 長崎は学生時代の一人旅で訪れたことがあった。取材で長崎県内各地を巡るうち、豊かな自然や歴史、世界遺産、食べ物、社交的な人々など、長崎の魅力を再確認している。「都会に出て行く若者が多いようだけど、これからは自分で仕事を生み出す時代。長崎は資源がたくさんあり、新しい仕事が生まれる場所。県外に出るのはもったいない」。自身はずっと長崎でラジオの仕事を続けたいと思っている。