ウィーラーがフィリーズへ 5年1億1800万ドルの大型契約

フィリーズが来季、ブレーブス、ナショナルズ、メッツに対抗するためには先発ローテーションのアップグレードが必要不可欠と見られていたが、日本時間12月5日、フィリーズは大型補強を実現させた。関係者がMLB公式サイトに伝えたところによると、フィリーズはフリーエージェントの先発右腕、ザック・ウィーラーと5年1億1800万ドルの大型契約を結ぶことで合意に至ったようだ。今オフのフリーエージェント市場の先発投手のなかではゲリット・コール、スティーブン・ストラスバーグに次いで高い評価を受けていた右腕が、フィリーズに加わることになった。

今季のウィーラーは、メッツで31試合に先発して195回1/3を投げ、11勝8敗、防御率3.96、195奪三振をマーク。直近2シーズンでは合計60試合に先発して防御率3.65を記録しており、同期間のWARは「FanGraphs」で投手10位、「Baseball Reference」で同19位にランクインしている。

ウィーラーは、今季の速球の平均球速が96.8マイルを記録したが、これは先発投手のなかではノア・シンダーガード(97.8マイル)、コール(97.1マイル)、ジェイコブ・デグロム(96.9マイル)に次いで4番目の数字。また、スライダーの平均球速91.2マイルもデグロム(92.5マイル)に次いで2番目であり、ほかにもカーブ、シンカー、チェンジアップ、スプリッターなどを織り交ぜて打者に強い打球を打たせないピッチングを展開する(打たれた打球の平均初速度86.2マイルはメジャー8番目の好成績)。

ウィーラーはアーロン・ノラとともに先発1~2番手を担うことが予想されており、3番手には元サイ・ヤング賞投手のジェイク・アリエタが入る。残りの2枠をザック・エフリン、ビンス・ベラスケス、ニック・ピベッタらが争うことになるが、フィリーズは先発投手をもう1人獲得する可能性も取り沙汰されている。なお、総額1億1800万ドルは、ブライス・ハーパー(13年3億3000万ドル)、クリフ・リー(5年1億2000万ドル)に次いでフリーエージェント選手の契約としては球団史上3番目の金額となっている。

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