澤田氏に名誉市民称号 HTB再建、観光活性化 佐世保市が顕彰式 

名誉市民の称号を受け、心境を語る澤田氏=佐世保市役所

 ハウステンボス(HTB)の澤田秀雄取締役会長(68)に、佐世保市名誉市民の称号を贈る顕彰式は4日、佐世保市役所であった。経営危機に陥っていたHTBを短期間で再建させ、観光の活性化に大きく貢献した功績が認められた。名誉市民は12人目。

 澤田氏は2010年3月にHTBの社長に就任した。新たなアトラクションやイベントを次々に成功させ、1992年の開業以来、赤字が続いていた経営を黒字に転換。市からの「再生支援交付金」は当初10年間の計画だったが、4年半で終了した。

 今年5月に社長を退任。坂口克彦新社長に経営を任せ、現在は代表権のない会長に就いている。

 式では、朝長則男市長が顕彰状と名誉市民章を贈った。朝長市長は「危機的状況から、市の観光産業をけん引するまでに再建された。市民に喜びと希望を与えてくれた」とたたえた。

 会見した澤田氏は「まさか、このようなものをいただけるとは思っていなかった。感動している」と心境を明かした。「何らかの形で地域に貢献したい」と語り、HTBの親会社エイチ・アイ・エス(HIS)として、会社や工場の進出にも意欲を見せた。

© 株式会社長崎新聞社