レイズの「本拠地シェア案」をセントピーターズバーグ市が却下

観客動員数の低迷に悩むレイズが提案した「ホームゲームをタンパベイ地区とカナダのモントリオールで半分ずつ開催する」というアイデアが、セントピーターズバーグ市によって却下されたことが明らかになった。日本時間12月5日、セントピーターズバーグ市のリック・クリスマン市長は、レイズのユニークな提案に対して許可を与えないことを発表した。

クリスマン市長は「シーズンを2つの地域でシェアするというコンセプトに関連するセントピーターズバーグ市とタンパベイ・レイズの交渉は終了しました。両者は、レイズが2027年以降にシーズンを2つの地域でシェアする、または本拠地を移転することを検討できるという理解のもと、既存の使用規約を順守することが最善の道であるということで合意に至りました」と発表。2027年まで本拠地トロピカーナ・フィールドのリース契約が残っており、セントピーターズバーグ市はレイズが少なくとも2027年まではタンパベイ地区で全てのホームゲームを開催することを求めた形となった。

レイズの筆頭オーナーであるスチュアート・スターンバーグは、今年6月に「レギュラーシーズンの半分をタンパベイ地区、残りの半分をモントリオールで開催することが収益を最大化し、レイズをタンパベイ地区に留めておく最善の方法である」として「本拠地シェア」のアイデアを提案。今回の決定を受けて、「我々が今やるべきことは、2027年以降のあらゆる選択肢を検討することであると認識しています。本拠地シェアのアイデアは十分に検討に値するものだと思っています」とのコメントを発表した。

クリスマン市長は「パートタイムのチームの新球場に資金援助をするつもりはありません」との方針を明らかにしている。今後レイズは2027年以降の動きとして、タンパベイ地区での新球場建設や完全な本拠地移転などの可能性も含め、あらゆる選択肢を検討していくことになりそうだ。

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