コール獲得目指すヤンキース サバシア獲りの再現を狙う

ヤンキースは日本時間12月4日にフリーエージェントの大物右腕、ゲリット・コールと4時間以上にわたる面会を行い、確かな手応えを得たようだ。MLBネットワークのジョン・ヘイマンが詳細を伝えている。ヘイマンによると、具体的な条件提示は行われなかったものの、ヤンキースは自軍の「勝利の伝統」をコールにアピールし、コールを満足させられるだけの資金があることも明言したという。

ヤンキースはコール争奪戦において、2008年オフにCC・サバシア(今季限りで引退)の獲得に成功したときの再現を狙っていると見られる。コールと同様にカリフォルニア州出身であるサバシアは、西海岸のチームへの移籍を希望していると報じられ、エンゼルスへの移籍が有力視されていた。しかし、ヤンキースはエンゼルスを上回る好条件を提示し、サバシアを翻意させ、サバシアの獲得に成功した。コール争奪戦においても、ヤンキースは他球団を上回る条件を提示することが予想される。

また、今回の面会のなかで、コールはヤンキースに対して「西海岸の球団を優遇することはない」と明言したという。ヤンキースは、コールがニューヨークでも活躍できると確信しつつも、カリフォルニア州出身であることから西海岸のチームとの契約を優先するのではないかと考えていたようだが、「西海岸のチームへの移籍を希望している」との報道をコール自身が否定した形となった。

MLBネットワークのジョエル・シャーマンによると、ヤンキースのほか、ドジャースとエンゼルスもすでにコールとの面会を済ませているという。また、ヘイマンはコール獲得を狙っているチームとしてヤンキース、ドジャース、エンゼルスのほかにレンジャーズとフィリーズの名前を挙げている。

2009年以来のワールドシリーズ制覇に向けて、絶対的エースの獲得が望まれるヤンキース。2008年オフにサバシアを獲得して翌年のワールドシリーズに繋げたストーリーを、今オフから来季にかけて再現することはできるのだろうか。

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