政府・与党「総理を守ることが第一」

 総理が公費で主催する桜を見る会にマルチ商法まがいで多くの被害者を出し経営破綻したジャパンライフの当時の会長や反社会勢力、安倍総理の地元の後援者が多数招待され後援会会員拡大に利用したのでは、などの問題を巡り、野党議員が招待者名簿の資料請求を行ったのに対し、資料請求直後に内閣府がシュレッダーで廃棄。

 その後、バックアップで当時は復元できたにも関わらず、できないなどと答えていたことも表面化。野党追及が進むたびに政府側の隠蔽、安倍総理の説明に矛盾が生じている。苦しい説明からか安倍総理はじめ政府・与党は一問一答の予算委員会から逃げ、今国会を会期通り9日で閉じたい構えだ。総理抜きでの参院予算委員会も4日、拒否するとした。逃げれば総理への「行政私物化」批判は強まるばかり。与野党の攻防はいっそう強まりそう。

 立憲民主党の蓮舫副代表は4日「参議院規則で『開かなければならない』とされる金子委員長を守ることなく、安倍総理を守る自民党。私からは金子委員長に『職権で開会するか、自ら委員長を退くか』の判断を求めましたが、委員長は『開会はできないとの結論です』」と委員長が逃げたことをSNSで発信した。

 立憲民主党の福山哲郎幹事長は「徹底的に逃げる総理、与党。審議拒否。予算委員会開会拒否。やましい事がないのなら、委員会を開催し説明すればいいだけ。それが出来ないとは」と怒りとともに政府・与党の「総理を守ることが第一」の姿勢をうかがわせる表現をSNSで発信した。

 立憲・国民・社保・無所属ファーラムの国対役員・筆頭理事は同日会合を開き、今国会の会期延長を申し入れていくことを確認した。「与党も官僚も総理の下僕。国民を見ていない」との批判も。(編集担当:森高龍二)

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