ひきこもり 相談対応最多 長崎県内 106件増の617件 家族介護や生活困窮 知事「早急に支援を開始」

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 長崎県は5日、県ひきこもり地域支援センター(長崎市橋口町)や長崎県内8カ所の県立保健所で実施した昨年度のひきこもりに関する相談対応件数は、前年度より106件多い延べ617件に上り、センターが設置された2013年度以降、最多だったと明らかにした。長崎県は「ひきこもりが社会問題として注目され、不安を抱えている当事者や家族が増えている」と分析している。

 5日の長崎県議会一般質問で、饗庭敦子議員(改革21)の質問に、中田勝己福祉保健部長が答えた。件数は、同じ当事者に関する事柄でも相談や対応があるたびに1件と数えている。

 親が80代、本人が50代で生活が困窮する「8050問題」として、ひきこもり当事者や家族の高齢化が社会問題となっている。国の実態調査を踏まえて長崎県が推計した長崎県内の中高年(40~64歳)のひきこもり人数は約6千人。昨年度の相談対応件数のうち、当事者が40歳以上のケースは118件に上った。当事者を年代別にみると、10代が116件、20代が最多の220件、30代が128件、40代が83件、50代以上が35件。年齢不詳が35件。

 相談内容では健康問題や家族の介護、生活困窮などが多かった。

 長崎県は2013年度、ひきこもりの当事者や家族への支援体制を強化するため、長崎こども・女性・障害者支援センター内に県ひきこもり地域支援センターを設置。県立の保健所をサテライト機関とし、保健師らが電話やメール、来所を受けて面談に応じ、家庭に出向いた訪問支援などをしている。

 中村法道・長崎県知事は「早急に支援を開始し、長期化を防ぐことが最も重要。情報を早期に把握し、必要な支援につなげていきたい」と答弁した。