鷹ドラ6泉、時給1150円から人生激変 450万円アップに「プロってすごい」

契約更改に臨んだソフトバンク・泉圭輔【写真:藤浦一都】

今季は14試合に登板し、プロ初勝利を含む2勝をマーク

 ソフトバンクの泉圭輔投手が6日、初めての契約更改交渉に臨み、450万円アップの年俸1250万円でサインした(金額は推定)。

 ルーキーの泉は4月16日に1軍初昇格を果たし、同日にプロ初登板を経験。4月22日には2番手で投げてプロ初勝利も挙げた。最終的には先発を含む14試合に登板して、2勝0敗3ホールド、防御率1.96の成績を残した。

 初の契約更改に「むちゃくちゃ緊張しました」と苦笑いだった泉。「割と和やかな雰囲気な感じで自分の言いたいことも言えました」とホッとした表情を浮かべた。球団からは「ケガ人が多い中、苦しいところで投げてくれたこと」「早く(1軍に)出てきてくれたこと」を評価されたという。

「キャンプで大卒ルーキーでは僕だけがB組で、見返してやろうと思っていましたが、焦ったら負けと思ってやれることをやってきました。甲斐野には敵いませんでしたが、自分でもB組スタートから頑張れたと思います」

 1軍と2軍を行き来する形となったが「それで自分が通用する部分、通用しない部分を知ることができた」と泉。シーズン中は6キロも体重が落ちたと言うが筋肉量は増加し、それによって球速もアップ。シーズン終盤には自己最速の153キロを記録した。それでも痩せ型のイメージはついて回り「若田部コーチからは『ペラペラ』と呼ばれています」と苦笑。「オフの間に入団の時くらい(82キロ)まで戻さないと1年持たない」と痩せ型脱却を目指していく。

 1年目の推定800万円から1.5倍を超える増額に「正直そんなに上がると思っていませんでした」という泉。大学時代にすき家でアルバイトしていた経験を持ち「深夜の時給が1150円で5時までやっていました。やっぱりプロってすごい。すき家と別の大変さがありますね」と言って報道陣を笑わせた。

 来季は「与えられたところで今年以上の成績を残したい。中継ぎであれば50試合は投げたいです」と2年目の成長を目指す。「1番のライバルは甲斐野だと思っているので負けないように。あいつがどう思っているのかはわかりませんけどね」と、仲がいい同期生との切磋琢磨を誓った。(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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