2020年のWRC世界ラリー選手権にTOYOTA GAZOO Racing WRTから参戦するセバスチャン・オジエは、すでにチームとミーティングを行っていると明かし、「マシンに関するフィードバックについても、チームのエンジニアは興味を持ってくれた」とコメント。新チームメイトのふたりについても言及した。
2013~16年はフォルクスワーゲン、2017~18年はMスポーツ・フォードからWRCに参戦し、6年連続のシリーズチャンピオンに輝いたオジエ。2019年はシトロエン・レーシングへ移籍してシーズンを戦ったものの、チャンピオン争いでトヨタ所属のオット・タナクに叶わず。シリーズ7連覇は叶わなかった。
2020年シーズンに向けて、オジエはシトロエンを離れてトヨタへ加入。タナクをチャンピオンに導いたトヨタ・ヤリスWRCで王座奪還に挑む。
自身通算7度目の王座がかかる2020年シーズンに向けて、オジエはすでにチームとの共同作業を進めているといい、「マシンに関するフィードバックについても、チームのエンジニアは興味を持ってくれていた」と明かした。
「長年、同じドライバーと一緒に働いていると、新しい方向性や新たなやり方を見出すのは難しいものだ」
「最初にエンジニアから話を聞いた限り、彼らもマシンの仕上がりには満足していたようだが、さらにパフォーマンスを向上させる手段を見つけるのに苦労しているようだった。新しいドライバーが加わることで、さらに前進できるだろう」
トヨタはオジエ加入に合わせるような形でドライバーラインアップを一新。新たにMスポーツ・フォードからエルフィン・エバンスを引き抜いたほか、下位クラスで驚異的な速さをみせている新星、カッレ・ロバンペラを招聘した。
Mスポーツ在籍時代にエバンスとチームメイトだったオジエは「チームがエバンスを獲得すると聞いて、個人的にはうれしかった。彼ともう一度働けることはうれしいが、お互いに学ぶべきことは山積みだ」とコメント。
そして、2020年が最上位クラスデビューイヤーとなるロバンペラについては「まずは放っておく必要がある」とした。
「カッレにとってもっとも重要なことは学習の時間を与えることだ。だから、まずは放っておく必要がある。僕自身『チームメイトにどれだけ助けてもらえるだろう』なんて考えながらシーズンを戦うつもりもないからね」
「僕の目標はつねに自分の仕事を完璧に遂行することで、それこそが一番重要なことだ」
「それにシーズン開幕時からチームに特別待遇を求めたことは一度もないよ。もちろん戦いの行方次第では、シーズン後半にある種の戦略を駆使することはある。しかし、シーズン前半はチームのために各ドライバーが全力を尽くすことに集中するべきだ」
そのカッレはフランス国内でヤリスWRCをドライブし、2020年シーズンに向けた最初のテストを完遂している。