合計255歳! 利尻島で大活躍の3人組おじいちゃんラッパー「リーシリーボーイズ」 北海道

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北海道の利尻島で今大人気の音楽グループがあります。リズムに合わせて楽しそうに踊る3人のおじいちゃん達。その胸の中には、故郷の島への熱い思いがありました。

どこへ行っても大人気!「リーシリーボーイズ」の正体は?

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強風吹きすさぶ浜辺で、カメラの前に立つ3人の男たち。その正体はおじいちゃんラッパー、「リーシリーボーイズ」。合計年齢はなんと255歳!生まれも育ちも利尻町の3人です。メンバーは81歳の「ガンゼ」、利尻の方言でウニのこと。センターの「メンコE」は80歳。最年長94歳の「コンブアッペカッチャ」、コンブの裏表が反対という意味なんだとか。

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利尻島は今、どこに行っても3人の写真であふれています。空港のロビーではおまわりさんの後ろに。博物館では吉永小百合さんのポスターの隣。そのほかにも公民館やホテルのロビーなどなどあらゆる場所で観光客を出迎えます。そう、3人は利尻町のPR大使なんです。「ガンゼ」藤田武利さん(81):「恥ずかしいもんだ、自分で見ると恥ずかしい」「コンブアッペカッチャ」吉田欽哉さん(94):「観光の人が見れば"あれ?"と思って、"あ~!"と思っているんでないの?」「メンコE」馬場不三夫さん(80):「今までは酒を飲みに島中歩いていたけど、今は飲みに行くのをちょっと控えているところ」

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2020年1月、3年ぶりに新曲が発表されるとあって、プロモーションビデオの撮影中でした。その曲名「利尻へカモン!」。

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3人はどこへ行っても大人気。カフェでの撮影の合間にも…。「ガンゼ」藤田武利さん:「一緒に写真撮りますか?」観光客:「いいんですか?前はパネルと一緒に撮りました。すごい!かわいくて気さくなおじいちゃん」なんともキュートな3人。その本職は何なのでしょうか?ガンゼこと藤田武利さんの仕事場を訪ねました。

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「ガンゼ」藤田武利さん:「コンブそのものは同じでも、扱いで製品が変わる。生き物だから。温度・湿度をしっかり管理すると保存がきいて熟成もされていく」なんと藤田さんは現役のコンブ漁師!仕事場で見せる顔は、リーシリーボーイズの時とは違います。

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品質が高いと評判の藤田さんのコンブは大阪などの料亭からの引き合いがあり、一般にはあまり出回らないのだといいます。あの「料理の鉄人」も認める逸品なんです。「ガンゼ」藤田武利さん:「道場六三郎さんも使い、お褒めの言葉が来た。和食の鉄人だけあって、料理に関しては哲学的な言葉だった。ジーンとした」

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藤田さんの趣味は実に多彩です。絵画、写真などどれも玄人はだしの腕前。売ってほしいという話もあるそうですが、趣味に過ぎないので全て断っているんだそうです。「ガンゼ」藤田武利さん:「本を読んだだけの我流。基本さえ分かればできる」

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さらにプロ顔負けの機材を駆使してビデオ撮影や編集も行います。最近ではドローンを使った空撮もお手の物。バイタリティの塊なんです。

ネット動画を通じて世界へ!故郷に対する熱い思いとは…

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他の2人のメンバーもやはり現役の漁師です。3人がリーシリーボーイズとしてデビューしたのは2年前。町がPRのために、スーパーおじいちゃんたちに白羽の矢を立てたのです。町からの依頼でプロデュースを担当したのは松田鋼季さん、34歳です。プロデューサー 松田鋼季さん:「僕は隣の礼文島出身。利尻島は景色もきれいで食事もおいしく、人も温かい。それについてはさまざまなところでPRしているので、何か少し違うものをと町から話があった」実は松田さんは、アメリカで活躍するプロのバスケットボール選手。利尻町のスポーツ大使という縁から引き受けました。

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「ヒップホップに目覚め、インターネットで音楽デビューした」という設定で、名物おじいちゃんたちによる島のPR計画を思いついたんです。プロデューサー 松田鋼季さん:「島を象徴する人で今もピンピン元気な人に、島の内外で注目を浴びてもらうことで、島にも北海道の人たちにも元気を与えられる。本州からも『会いたい』と来てくれる人もいる」高齢化や過疎が進む中、観光客や移住者をもっと島に呼び込みたい。インターネット動画を通して全世界に呼び掛けよう。そんな思いから、この一風変わった試みは始まりました。

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曲は人気グループのV6などにも提供しているアーティスト、西寺郷太さんによるもの。3年ぶりの新曲に町の期待も高まります。NONA REEVES 西寺郷太さん:「第2弾のテーマを聞いたら『利尻にカモン!』だと。利尻に来てほしいということで作ったが、僕が来ていないと説得力がない。第2弾もさらに広まるように」利尻町 保野洋一町長:「体調に気を付けてもらい、ぜひ頑張ってもらいたい。感謝してお礼を申し上げたい」プロモーションビデオの撮影は町内を20か所ほど回り終了しました。高齢の身体を強風にさらしての撮影。周囲の心配をよそに、そこはやはり現役の漁師たち。どこ吹く風でした。「コンブアッペカッチャ」吉田欽哉さん:「この音楽はやりやすい、踊りやすい。第2弾でこれから頑張らないとならないな」「メンコE」馬場不三夫さん:「小さい子どもが声をかけてくれるのがうれしい」「ガンゼ」藤田武利さん:「我々ににぴったりの曲なのさ。やさしくてかわいいおじいちゃんになれるのさ。まだまだ元気があって調子が良くなってきたのにもう撮影は終わり。残念だけどまた別の機会に」

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なぜ3人はリーシリーボーイズのキャラを演じ続けるのでしょうか?ガンゼこと、藤田武利さんに改めて聞いてみました。ガンゼ 藤田武利さん:「だんだんと過疎で人口が減っていく。皆に来てもらい盛り上げたいと利尻町も一生懸命。頼まれたからにはやっていこうと思う。第2弾、第3弾と倒れるまでやっていこうと思う」合計年齢255歳のリーシリーボーイズ。きょうも利尻島のために活動し続けます。