境港史話『温故知新』(29)〜図書館の歴史と役割〜

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本市の図書館の歴史と言えば以前ご紹介しましたが、小泉憲貞氏が明治33年、県内初の図書館として「私立境図書館」を境町に設置されたことや、昭和11年、境町出身の実業家足立正氏(王子製紙社長、後の日本商工会議所会頭)が県内初のハイカラな図書館を母校の境小学校に寄贈されたことが挙げられます。
昭和20年代、社会教育にも熱心な上道村では知識人が中心となり村民からの多くの寄贈図書による内容豊富な公民館図書室が運営されました。昭和25年には図書館法が制定されますが、県内では図書館はまだ少なかったようです。昭和29年6か町村合併により境港町が誕生した際、ここが町立図書館となりました。
昭和31年の市制施行と共にその充実を図るため、県立に移管します。最初は旧上道村役場庁舎が、昭和36年には旧境町役場庁舎が、鳥取県立米子図書館境港分館となりました。
昭和52年6月、通産省の補助制度を活用し初の境港市立としての市民図書館(蔵書数1万3千余冊)が市民会館南隣にオープンしました。
昭和62年、その西隣に防衛省補助制度を活用した現在の市民図書館(蔵書数4万6千冊)がオープンします。その後、新規購入や市民等の寄贈により充実が図られ、現在の蔵書数は約15万冊となっています。
全国41万人の61歳以上の高齢者を対象に、六百以上の項目に渡り10年間追跡調査をし、AIでそのビッグデータを分析した結果、健康寿命に影響の大きいキーワード約30の中核となっていたのは、食事・運動ではなく「読書」だったそうです。47都道府県の中で、飛び抜けて健康寿命の長いのが山梨県と愛知県でした。山梨県は、戦後すぐに子供から高齢者まで生涯読書に力を入れ、図書館や蔵書、利用者の数が全国的に見ても断然多かったようです。
本市では、2年半後に複合施設の市民交流センター(仮称)の中に新しい図書館がオープンする予定です。図書館をさらに活用し、心豊かで健康的な生活、人生を送ってください。

(参考)「境港市史」「境小学校創立100周年記念誌」
編集:市史編さん室