21歳ロッテ島が現役引退 西武今井、ハム堀ら3年前のU-18侍Jの現在地は…

2016年には侍ジャパンU-18代表にも選出されていた島孝明【写真:Getty Images】

2016年「第11回 BFAアジア選手権」でU-18侍Jは優勝を飾った

 ロッテは7日、島孝明投手が現役を引退することを発表した。球団は育成契約を打診していたが、本人が大学進学を希望して現役引退を選んだ。

 21歳の島は東海大市原望洋高で速球派右腕として最速153キロを計測。3年時の2016年に侍ジャパンU-18代表に選ばれ、「第11回 BFA U18アジア選手権」優勝に大きく貢献した。

 同年ドラフト3位で入団したが3年間で1軍登板はなかった。今季2軍で20試合に登板、18回を投げて10安打16四球11奪三振、0勝1敗で防御率2.00だった。今オフに戦力外通告を受けていた。

 2016年の「第11回 BFA U18アジア選手権」メンバーで同年のドラフト会議で指名されたのは10選手。そのうち島と、松尾大河内野手(DeNA)が今オフに戦力外通告を受けた。10人の今季成績と通算成績は以下の通り。

○投手
今井達也(作新学院→西武1位)
【今季】23試合 135回1/3 7勝9敗 防御率4.32
【通算】38試合 214回 12勝14敗 防御率4.50

堀瑞輝(広島新庄→日本ハム1位)
【今季】53試合 60回1/3 4勝4敗 1S 5H 防御率5.22
【通算】67試合103回2/3 6勝8敗 2S 6H 防御率5.30

藤嶋健人(東邦→中日5位)
【今季】32試合 29回 0勝2敗 14H 防御率2.48
【通算】51試合100回1/3 3勝3敗14H防御率3.32

藤平尚真(横浜→楽天1位)
【今季】3試合 8回2/3 0勝1敗 防御率10.38
【通算】25試合 133回1/3 7勝12敗 防御率4.12

寺島成輝(履正社→ヤクルト1位)
【今季】3試合 4回 0勝0敗 防御率2.25
【通算】5試合 9回 0勝1敗 防御率12.00

高橋昂也(花咲徳栄→広島2位)
【今季】1軍登板なし
【通算】6試合 21回 1勝2敗 防御率9.43

島孝明(東海大市原望洋→ロッテ3位)
【今季】1軍登板なし
【通算】1軍登板なし

○野手
九鬼隆平(秀岳館→ソフトバンク3位)
【今季】2試合 打率.000 2打数無安打1死球
【通算】同上

松尾大河(秀岳館→DeNA3位)
【今季】1軍出場なし
【通算】1軍出場なし

鈴木将平(静岡→西武4位)
【今季】16試合 打率.154  26打数4安打1四球1盗塁
【通算】同上

甲子園V腕の西武今井は7勝をマーク、ハム堀は「オープナー」として存在感

 投手で奮闘したのが作新学院のエースとして2016年夏の甲子園優勝投手になった今井。今季は規定投球回には達しなかったもののローテーションの一角として7勝をマークして優勝に貢献。来季はエース格として期待される。藤嶋は血行障害を克服しシーズン終盤に救援で力を発揮した。

 堀は日本ハムが今季導入した「オープナー」をこなすなど53試合に登板した。藤平は今季未勝利も2軍では9勝をマークし、来季の飛躍が期待される。

 一方、寺島は本来の力をなかなか発揮できずにいる。今年2月に左肘のトミー・ジョン手術を受けた高橋昂は来季の復活にかける。

 野手では九鬼、鈴木がともに今季初めて1軍出場機会を得た。分厚い選手層の中、激しい競争を勝ち抜けるか2人ともに来季が勝負の年になりそうだ。

 今オフに戦力外通告を受けた松尾(今季登録名・大河)は沖縄初のプロ野球球団として設立された「琉球ブルーオーシャンズ」への入団が決まった。

 また、アマチュア球界にも逸材はいる。早大の早川隆久投手(木更津総合)は今年侍ジャパン大学代表に選ばれた左腕。西武今井の同僚だった明大の入江大生(作新学院)は高校では主に活躍も大学進学後に投手に専念。ともに来年のドラフト候補に挙げられる存在だ。(Full-Count編集部)

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