長崎ならではのAI活用は? IT技術者や学生アイデア競う 「ハッカソン」に県内外40人

AI活用のアイデアを出し合う参加者=長崎市出島町、CO-DEJIMA

 IT技術者らが会場に一定時間こもり、ソフトウエア開発などのアイデアや力量を競い交流するイベント「ハッカソン」が7日から2日間の日程で、長崎市内で行われている。県内外の会社員や学生ら10~50代の約40人が参加した。
 ハッカソンはプログラムの解析や改造を意味する「ハッキング」と「マラソン」を組み合わせたIT用語。人材育成や新たな発想、連携創出の場として、米国から世界に広まった。
 主催の富士フイルムソフトウエア(横浜市)は3月、県の誘致を受け、次世代の人工知能(AI)技術を開発する研究拠点を長崎市内に開設した。長崎でもIT技術者の活躍を促そうと「長崎オープン・ハックフェスト2019」と銘打ち実施した。
 「長崎ならではのAIソリューション(解決)」をテーマに60以上のアイデアが出された。全員投票の結果、山や坂が多い土地柄を踏まえた「膝にやさしいルート検索」や、昼間に撮影した画像を夜景に切り替える「夜景カメラ」など9案に絞り、インターネット上のクラウドサービスのAIを活用し具現化を目指した。
 同社の豊福貴司社長は「イノベーション(技術革新)はAIではなく、人が起こす。技術者同士が楽しく刺激し合う機会になるのでは」と話した。

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