首里城火災、焼失した所蔵品393点のリスト初公表 被害の半数超は漆器

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 沖縄美ら島財団は6日、首里城火災で焼失した収蔵品393点の全ての資料名を公表した。絵画「雪中花鳥図」や第18代琉球国王尚育の書「地静春」を含む。焼失品のリスト公開は、火災後初めて。

 焼失を免れた「白澤之図」(県有形文化財)や「闘鶏花房之図」など10点も報道陣に初公開した。

 財団の収蔵総数は、借用14点を含む1524点。焼失品は借用2点を含む395点としたが、確認作業は続いており、今後、数が変わる可能性がある。

 収蔵品のうち、特に漆器の被害が大きく、焼失品の半分以上を占める201点に上る。焼け残っていても多くが、熱や消火活動による水の影響で薄紙の付着、塗膜の劣化が見られるという。共に県有形文化財の「黒漆菊花鳥虫七宝繋沈金食籠」「黒漆牡丹七宝繋沈金食籠」も熱で木型が変形するなどしている。

 焼失品は、寄満多目的室など収蔵庫以外の場所に展示されたり保管されたりしていたものに集中していた。特に、陶磁器や、東京尚家資料に含まれた油絵「紅型を羽織る人」など近代の資料が多く焼失したことも明らかになった。

 財団は修復費用には首里城基金を充てる方針だが、修復にかかる費用や時間の「見通しは立たない」とした。

 会見は「収蔵品状況報告会」とし、火災当時の状況の説明などについて、財団の西銘宜孝事務局長は「捜査が続いておりお話しできない」と拒否した。

未確認資料リスト

首里城火災の影響で劣化した「黒漆菊花鳥虫七宝繫沈金食籠」。包んでいた和紙の付着や塗膜の劣化がある(沖縄美ら島財団提供)
焼失した第18代琉球国王の尚育(1813~47年)の書「地静春」。行書体で春のめでたさをうたった対句(沖縄美ら島財団所蔵)