沖縄の不動産取引 後退局面の可能性も 地価景況10ポイント以上の低下 不動産鑑定士協会の11月調査

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県内の地価DI

 県不動産鑑定士協会(高平光一会長)が6日発表した県不動産市場DI(景況感指数)レポートによると、5月と比べて、11月の地価は「上昇」したと答えた企業の割合から「下落」したと答えた割合を引いたDIは、住宅地が50.1、商業地が51.6、軍用地が62.0となった。2016年11月調査時から19年5月調査時まで6回連続でDIは3項目そろって70超で高止まりしていたが、今回はいずれも前回より10ポイント以上低下した。

 20年5月の先行き予想では、3項目ともプラスを維持するものの、さらに40ポイント前後落ちており、14年11月から始まった過去11回の調査で最も低い数値となっている。好調が続いてきた不動産取引が後退局面に入る可能性が出てきた。

 住宅地はプラスだが、本島北部、中部、南部、離島部、那覇市周辺部など調査対象8地域すべてのDIが前回より低下。特に那覇市の西部と東部、小禄地区は30ポイント前後の落ち込みで低下幅が大きかった。20年5月の先行きでは、那覇市の3地域いずれもさらに50ポイント以上低下し、マイナスに転じる予測となっている。

 商業地もプラスではあるが、全8地域が低下。那覇市の西部と東部は40ポイント以上、小禄地区は70ポイント以上低下した。先行きでは西部、東部が40ポイント以上落ち込んでマイナスに。小禄地区は30ポイント近い低下で、ゼロになると予測している。

 軍用地は那覇市周辺部、本島南部、北部を除く5地域が低下。那覇市が特に低下幅が大きく、西部が30.8ポイント、東部が47.5ポイント、小禄地区が77.8ポイント落ち込んだ。先行きでは西部、東部共に40ポイント以上低下。西部はプラスを維持するが東部はマイナスに転じる。小禄地区は20ポイント以上低下し、ゼロになると予測している。

 自由記述では「全体的に価格が下がっていく」との見方がある一方で「東京五輪後もファンド勢による需要により上昇傾向が続く」との予想もあった。協会担当者は「これまでの上昇一辺倒の予想から上がる、下がるの両方の見方が出るようになった。現時点では上昇であることに変わりはないが、先行きはどちらに転ぶのか、非常に予測がしづらい」と話した。

 調査は県内の不動産業者1543社中265社(回答率17.2%)から回答を得た。調査の詳細は同協会HPで公表している。