コール争奪戦がいよいよ本格化へ ヤンキースなど3球団の争い

今オフのフリーエージェント市場における最大の目玉であるゲリット・コールの争奪戦がいよいよ本格化のときを迎えようとしている。すでに複数の球団との面会を終えているコールだが、ESPNのジェフ・パッサンによると、今後数日のうちにコールに対して具体的なオファーが提示され始める可能性があるようだ。投手史上最高額での契約が予想されるコールに対し、各球団はどんなオファーを提示するのだろうか。

パッサンは、コールへ「記録的な契約」をオファーすることについて、ヤンキースはオーナーからゴーサインが出ていることを報じている。これまでの投手史上最高額の契約は、デービッド・プライスが2015年オフにレッドソックスと結んだ総額2億1700万ドル(7年契約)だが、ヤンキースのコールへのオファーは少なくとも総額2億2000万ドル以上になると見られる。また、年平均の金額で見ると、プライスと同じ2015年オフにザック・グレインキーがダイヤモンドバックスと結んだ6年2億650万ドルが最高であり、年平均3441万6666ドルとなる。コールが年平均でも史上最高額を求めるのであれば、「7年2億4500万ドル」や「8年2億8000万ドル」(どちらも年平均3500万ドル)といったオファーが基準となるかもしれない。

コールは現在29歳。今季はアストロズで33試合に先発して20勝5敗、防御率2.50、326奪三振の好成績をマークし、最優秀防御率と最多奪三振の二冠を獲得。サイ・ヤング賞の投票では同僚のジャスティン・バーランダーに次ぐ2位にランクインし、ポストシーズンでも5先発で4勝1敗、防御率1.72の快投を見せた。

パッサンによると、ヤンキース、エンゼルス、ドジャースの3球団がコール獲得の最有力候補となっており、その他の球団の資金力を考えると、実質的にコール争奪戦はこの3球団に絞られたと見ていいかもしれない。コールはカリフォルニア州出身であり、エンゼルスとドジャースには「地の利」があるものの、コールは西海岸のチームを優遇しない姿勢を明確にしている。最終的には純粋な金額面での勝負ということになりそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.