石川、平野ら日本勢がベスト4独占<卓球・ノースアメリカンオープン>

写真:石川佳純/提供:ittfworld

<ITTFチャレンジプラス・ノースアメリカンオープン 2019年12月4日~12月8日>

現地時間7日、男女シングルスは準々決勝まで行われた。女子シングルスでは石川佳純(全農)、加藤美優(日本ペイントホールディングス)、佐藤瞳(ミキハウス)、平野美宇(日本生命)の4選手がベスト4進出を決め、8日の準決勝2カードはともに日本勢対決となった。

吉村真晴は中国の若手に惜敗

写真:徐海東(写真はオーストリアOP)/提供:ittfworld

男子シングルスは、日本勢でただ一人のエントリーとなった吉村真晴(名古屋ダイハツ)が7日、3回戦に臨んだ。相手は2018年世界ジュニア王者の19歳、徐海東(シュハイドン・中国)。

試合はゲームカウント0-3と先にリードを奪われる苦しい展開となったが、吉村が意地を見せてその後3ゲームを連取した。ゲームカウント3-3として勝負は最終第7ゲームへ。最終ゲームは点の奪い合いとなったが、10-12で落とした。第4ゲームから追い上げを見せた吉村だったが、惜しくも3回戦敗退に終わった。

女子単はベスト4を日本が独占

写真:加藤美優/提供:ittfworld

7日の女子シングルス3回戦には、日本からは石川、加藤、佐藤、平野、そして橋本帆乃香(ミキハウス)が勝ち残った。5選手は皆3回戦を突破。

続く準々決勝では平野美宇対橋本帆乃香の日本勢対決が組まれた。この試合は接戦となり、互いにゲームを奪っては、奪い返す展開となる。フルゲームまでもつれたこの試合を制したのは平野美宇。五輪代表争いの中、優勝を狙う平野がチームメイトとの激戦を制してベスト4進出を決めた。

石川、加藤は中国選手に、佐藤はドイツ選手に対して、それぞれ勝利をおさめ、ベスト4進出。ノースアメリカンOP女子シングルスは、ベスト4を日本勢が独占した。

また、U21女子シングルスで決勝に進出した塩見真希(ミキハウス)は、王暁彤(ワンシャオトン・中国)に1-3で敗れ、準優勝に終わった。

女子ダブルスの佐藤瞳/橋本帆乃香のカットマンペアは、7日の準々決勝、準決勝をともに3-0で突破し、8日の決勝へとコマを進めた。

ノースアメリカンOP 最終日の見どころ

写真:佐藤瞳/提供:ittfworld

女子シングルス準決勝

石川佳純 - 加藤美優
佐藤瞳 - 平野美宇

五輪シングルス代表の残り一枠を争い、今大会優勝を狙う石川と平野にとっては、勝負の最終日を迎える。

石川佳純を迎え撃つのは20歳の加藤美優。世界ランクでは日本勢5番手につける彼女は、先輩の石川を破って更なる飛躍のきっかけとしたいところだろう。

平野美宇はカットマンの佐藤瞳との対戦。7日の準々決勝では、同じくカットマンの橋本との激闘を制して勝ち上がった平野。前日の疲労が残っていることも否めないが、優勝のためには乗り越えるべき壁だ。

女子ダブルス決勝

佐藤瞳/橋本帆乃香 ― 李佳燚/車暁㬢(中国)

女子ダブルスで決勝に進んだ日本のカットマンペア、佐藤/橋本は中国ペアと優勝をかけて対戦する。日本が誇るカットマン2人による華麗なディフェンスで、中国勢撃破に期待だ。

女子、東京五輪選考の行方は

写真:平野美宇/提供:ittfworld

ここで一度、石川と平野の五輪代表争いについて整理しておこう。

代表選考に関わる2020年1月時点で有効なポイントで比較すると、現在は平野が65ptリードしている。

世界ランキングの規定は、直近1年以内に出場した大会で獲得したポイントのうち上位8大会の合計(一部大会を除く)とされている。そのため、2人が今以上にポイントを積み上げるためには、一定の結果を残す必要がある。

石川、平野両者ともにノースアメリカンオープンでは優勝して1100ptを得ることで、ようやく獲得ポイントがランキング反映対象となる。現在上位8大会で各900pt以上を獲得している石川平野にとっては、準優勝の880Pt以下ではランキング反映対象とならない。

ノースアメリカンOPでは、両者準決勝に進出しており、仮に石川と平野が決勝進出となれば優勝した方がポイントを上積みし、優位に立つ。最終日、五輪代表争いという点でも、目が離せない戦いとなる。

文:ラリーズ編集部

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