プレハブとは?「~小屋」のイメージも今は昔

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「皇居もプレハブです」これは著名コピーライターが、駆け出しのころに出した案だそうです。諸般の事情から没になり、日の目を見ることがありませんでした。しかし「プレハブ小屋」など何かとマイナスのイメージを持たれることが多かった、プレハブのイメージをくつがえす名コピーではないでしょうか。

ここではプレハブ住宅とは何かについて、歴史や得意としているメーカーを交えてお話します。またリノベーションの素材としてはどうかについても考えていきましょう。

プレハブとは

プレハブとは可能な限り工場で造り、現地で組み立てる工法のことです。プレハブで建てられた住宅は、工業化住宅とも呼ばれ、種類は鉄骨を用いた「鉄鋼系」、合成木材を用いた「木質系」、「コンクリート系」の3つがあります。現在は新築住宅の15%前後がプレハブで建てられています。

プレハブの歴史

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日本にプレハブ住宅が紹介されたのは、昭和初期です。1941年には、日本最初のプレハブ住宅が住宅営団により試作されました。ダイワハウスは、プレハブ式の勉強部屋「ミゼットハウス」を発売し大ヒット、1959年のことでした。過酷な自然環境の南極にプレハブで建物を立てたのは、ミサワホームです。1968年から昭和基地の建築にたずさわっています。1970年には、鉄鋼系のセキスイハイム「MR」が発表されています。

プレハブ住宅のメリット・デメリット

ミゼットハウスの発売から60年以上がたち、一般的になったプレハブ住宅には、数多くのメリットがあります。その一方でデメリットもあるのです。

プレハブのメリット
・工期が短い
・品質が安定している

可能な限り工場で作り込み、現場では組み立てるだけというプレハブ住宅は、従来の木造軸組工法と比較して、圧倒的に工期が短いことがメリットです。長期間の仮住まいを強いられることもないので、現地でのんびりと建てている余裕などない南極昭和基地で、プレハブ住宅が採用されたのも理解できます。

また工場での作り込みは、品質の安定にもつながります。現場ではカンタンな組み立て作業しか残っていませんから、職人さんの腕の良し悪しに左右されません。

プレハブのデメリット
プレハブ住宅はほとんど工場で作られるので、デザインや設計に制限があるのがデメリットです。奇抜な家は建てにくいですし、柱だけでなく壁でも支える仕組みになっていますから、間取りにも制限があります。

得意にしている住宅メーカー

木質系プレハブを得意にしているのは「ミサワホーム」、鉄鋼系を得意にしているのは「積水ハウス」や「ダイワハウス」「旭化成ホームズ」「パナソニックホームズ」、コンクリート系を得意にしているのは「大成建設」、他にも色々ありますが、以上が代表的な住宅メーカーになります。

リノベ素材としてのプレハブ住宅

それでは中古の物件でプレハブ住宅を見つけた場合はどうでしょうか。どの程度のリノベーションが可能なのでしょうか?

増築・減築は難しいかも
プレハブで建てられた住宅は、各メーカーがオリジナルの方法で建てています。一方で日本古来の木造軸組工法や欧米渡来のツーバイフォーの住宅は、標準の建て方が決まっています。

オリジナルの方法で建てられた住宅で困ってしまうのが、増築・減築といった大規模なリノベーションです。建て方がメーカーごとに異なりますから、難しくなります。たとえば鉄骨系の骨組みを持つプレハブ住宅を、木造軸組工法で増築するわけにはいきません。

小規模なリノベなら問題はない
バスルームに手を入れたいとか、キッチンを新しくしたいとか、小規模なリノベーションなら、プレハブ工法で建てられた家でもおこなうことができます。

ただ問題になってくるのは、間取りの変更です。壊してはいけない壁や、取ってはいけない柱がありますから、自由に変更ができるわけではありません。しかもプレハブの多くはオリジナルの建て方になっていますから、どの壁や柱が住宅を支えているかは、他のメーカーにはわかりにくいです。

とはいえ、家を支えるのに壁や柱が重要な役割を果たしているというのは、木造軸組工法やツーバイフォーでも同じことです。骨組みの一部である筋交いが入っているため、この壁を壊すことはできないというケースは多々あります。

リノベーションを前提にして、中古の一戸建てを購入するのは全く問題ありませんが、専門家のアドバイスもなしに間取りの変更をするのは、非常に危険ということです。これはプレハブ住宅であろうと、それ以外の住宅であろうと同じことです。

極端な話「一階の壁や柱を全部取って大広間にしてしまおう!」というリノベーションはできないのです。

まとめ

ならば、中古住宅の間取りの変更はあきらめた方がいいの?というと、それは違います。
プレハブ住宅でもそれ以外でも、できる変更とできない変更があるということです。中古住宅の使い勝手が悪いと思ったら、まずはリノベの専門家に相談してみてください。柱や壁を取るといった方法よりも、現実的でコストのかからないリノベの方法を提案してくれるでしょう。

そんなリノベーションの素材としてならば、プレハブでもそれ以外でも全く問題がないのです。