役者 井上正夫

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今回は、松竹の創業者大谷竹次郎と井上正夫について紹介します。
大谷は、若手だった井上が京都で借家する時、保証人になるなど、面倒をよく見ていました。
大谷の依頼により、戯曲「平将門」を井上が演じることになったこともあります。東京での芝居は入場客が少なかったのですが、大谷は良い芝居だったと激励し、楽屋に寿司をふるまっています。その後、大阪でも大谷に頼まれて「平将門」を上演しています。
大谷は興行師だが、必ずしも金を儲けることが目的ではなく、文化的な意義を自分で認めれば敢然(かんぜん)とやり通す偉い人、と井上は評価しています。
大谷は、井上の死後「あなたのような強烈な俳優は、今後当分出てこないのではないだろうか」「熱意のきえない人」と評しています。