本当の歌上手を50人も集めての5時間生放送。媚びナシ、誤魔化しダンスナシ、ショー・ホストの布施明も素人司会で好感 <人生、歌がある 5時間生スペシャル>(BS朝日)

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夕方の6時から延々5時間の生放送とはどんなものかと覗いたら、前半は大いなる儲けものだった。BSなんか金はない、ソフトはない、と揶揄される存在だと聞いたことがあるが、どうしてどうして大真面目。こういう番組に必ず司会をする泣きオジサンではなく、歌手としても自ら紅白を辞退して、現役バリバリ、歌唱力のある布施明がメインで、品はいいし滑舌もいいし、大いに楽しめたのである。

翌日からの他局地上波歌番が、歌の下手さをダンスやパフォーマンスで誤魔化す恒例の内容なのに比べて、じっくりと歌唱力のある歌手たちに歌わせたのがよかった。また、NHKがよくやる「視聴者からのお手紙」という媚こび企画もナシ。50数名も集められるかと思ったら、結構座っていて、NHK御用達みたいな氷川きよしや水森かおりなどが出てなくてよかった。出すぎだよ、お前らこの局に。

歌の上手い秋元順子を筆者はついこの前、文化会館のタンゴバンドのゲストで生聴きしたばかり。あの顔(失礼)でダジャレを言うトークにびっくりしたが、タンゴバージョンでもヤッパリ上手い。菅原洋一はもう歩けないのか? 小林幸子らに抱えられて「ろくでなし」を細々と歌う。もう辞退したら?とご提言申し上げる。

企画としてよかったのは、複数の歌手で他人のナンバーを次々に歌わせたこと。持ち歌の大ヒットはしっかり本人に歌わせたこと。例えば、渡辺真知子の『迷い道』はやっぱり傑作である。(放送2019年12月4日18時~)

(黄蘭)