日本画の創画展 3度目の最高賞 長崎大・牧野准教授

最高賞の創画会賞を受賞した牧野さんの「夏のための-標本箱」(画像は提供)

 日本画の公募団体、創画会(本部・東京)が主催する全国公募展「第46回創画展」で、長崎大教育学部芸術表現講座(絵画)の准教授、牧野一穂さん(37)=西彼長与町=の「夏のための-標本箱」(100号)が最高賞の創画会賞に選ばれた。牧野さんの同賞受賞は3回目で、同会会員に推挙された。
 牧野さんは、静岡県出身。2006年に東京芸術大美術学部絵画科日本画専攻を卒業し、13年には筑波大人間総合科学研究科芸術専攻博士課程を修了。14年から長崎大の美術教員を務めている。創画会賞は13、18年にも受賞。今回は出品者352人460点(入選237点)の中から、牧野さんを含め6人の9点が同賞に選ばれた。
 「夏のための-標本箱」は、夏の思い出がテーマ。コウモリやウミウシ、爬虫類(はちゅうるい)など、牧野さんが目にした生き物と箱の中の様子を黒色主体で独創的に表現した。牧野さんは「本来は暗い色を使うのは苦手だったが、あえて挑戦した。最高賞受賞はとても感慨深い」と喜びを語った。

牧野一穂さん

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