ムスターカス獲得のレッズ グレゴリアスの獲得も狙う

レッズは正二塁手としてマイク・ムスターカスを4年6400万ドルで獲得したことにより、内野手の補強を完了したと見られていた。一塁には元MVPのジョーイ・ボットー、三塁には主砲のエウヘニオ・スアレス、遊撃には年俸550万ドルのオプションが行使されたフレディ・ギャルビスがいるからだ。しかし、MLBネットワークのジョン・ヘイマンによると、レッズはムスターカス獲得後も引き続き、フリーエージェントの遊撃手、ディディ・グレゴリアスの獲得に興味を示しているという。

30歳のギャルビスと29歳のグレゴリアスは、少なくとも今季に限れば大差ない打者だった。ブルージェイズとレッズで合計147試合に出場したギャルビスは、打率.260、23本塁打、70打点、OPS.734をマークし、「OPS+」の数値では92を記録(メジャー平均は100)。一方、29歳のグレゴリアスは、ヤンキースで82試合に出場して打率.238、16本塁打、61打点、OPS.718をマークし、「OPS+」は87だった。

しかし、ギャルビスの「OPS+」がメジャー8年間で一度も100を超えたことがない(今季の92が自己最高)のに対し、グレゴリアスは2016年から2018年まで97→106→124を記録。トミー・ジョン手術明けの今季は低調なパフォーマンスに終始したものの、本来はメジャー平均を上回る打撃成績を期待できる選手であり、レッズはグレゴリアスを獲得することで内野手全体のさらなる打撃力アップを目指しているのだろう。グレゴリアスを獲得できれば、二塁と遊撃で堅実な守備を期待できるギャルビスを内野のバックアップに置いておくことも可能になる。

今季は投手力の向上に成功した一方で、メジャー25位の701得点と得点力不足に苦しんだため、少しでも打線全体の打撃力をアップさせたいというレッズの狙いは理解できる。なお、レッズはグレゴリアスに加え、外野手の補強としてニコラス・カステヤーノスとマーセル・オズーナの獲得にも興味を示していることが報じられている。

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