エッセー 法律あれこれ

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企画政策部 参事
弁護士 小津充人
大阪府出身。平成17年弁護士登録。大阪の法律事務所で4年勤務後、日本弁護士連合会などの支援で設置された公設事務所(秋田県大館市)に所長として赴任(6年間)。平成28年4月より現職(福島県弁護士会会員)。

■災害と法律相談2
10月の台風襲来から一月半が経過しました。個人的には、長くて短かった…という印象です。

さて、今回も法律相談についてのお話です。東日本大震災の際には、原発事故が発生し、紛争の相手方が存在したため、弁護士の役割はイメージしやすかったと思います。他方、今回は、台風・大雨という自然が相手であるため、「弁護士に何を相談するんだ?」という人も多いでしょう。ただ、半分正解で半分間違いのようなイメージです。

反省を込めて言うと、我々も安易に、また、記号のように「法律相談」と呼んでしまいます。これにより、相談しようとする人にとってはハードルが上がります。法律相談なのだから法律的な相談をしなければならないけれど、何が法律的なんだろう、と。

実は、災害時の法律相談に関わる弁護士は、持ちかけられる相談が、必ずしも「法律」相談でなければならないとは思っていません。相談者の現在の状況を聞きながら、利用できそうな制度の説明や案内をしたり、より適切な助言・情報提供ができる専門家や行政の窓口の紹介をすることも、「法律相談」の重要な一部だと思っています。その意味では、本市の「困りごと相談」や、南相馬市の「なんでも相談」という名称は、いい名前だと思います。

ただ、実際のところは、法律相談を担当していない私の耳にも、賃貸借(貸主側・借主側いずれも)、損害保険、事業継続(廃業)などの場面で問題が発生しているという話が聞こえてきており、本来の意味での「法律相談」の必要性は高いと感じます。

そこで「ご案内」ですが、今回の台風・大雨被害を対象とする市役所での法律相談が始まります…というか、本紙が手元に届くころには、すでに始まっているはずです。いつもの法律相談に加えて、『週2回(月・木)・17時~19時』の時間帯にも相談ができます(きっと)。「仕事をしていると、平日・昼間だけでは相談したくてもできない」という声を受け実現しました。生活環境課への予約は必要ですが『相談料は無料』です。
生活環境課
【電話】0244-37-2144

自身に被害が無い場合には、家族、親族、近所の方に「市役所で相談ができるので行ってみたら?」と背中を押してあげてください。相談なんか行っても仕方ないと思っている人もいると思いますが、相談して状況に変化がなくても損するわけではありません。それぐらいの感覚で。
いつまでたっても、ぼんやりとした内容の本稿ですが、法律の大事な話は、本物の弁護士に相談ください。