今季レアル・マドリーからマジョルカに貸し出された久保建英。先日行われた古巣バルセロナ戦では5-2と敗北したもののいくつかの好プレーを見せ、話題を集めた。
中でも鋭いドリブル突破で自陣からカウンターを狙ったこの場面!バルサレベルの相手でも通用するところを見せた瞬間だった。
そうなるとクラブが久保を買い戻せれば…と思っても不思議ではないが、実はそのような選手も数名存在する。今回はバルセロナが一度放出した後に復帰させた珍しい者たちを特集しよう。
セスク・ファブレガス
バルセロナ所属:1997~2003年、2011~2014年
ユース時代に所属していたバルセロナからアーセナルへと移籍。まだアマチュアだったことから取引に移籍金は発生しないはずだったが、裁判の結果85万7000ユーロ(およそ1億円)が支払われることになった。
ヴィエラの退団によって空いたセンターハーフのポジションをいきなり任され、10代で主力に定着。21歳でキャプテンマークを巻くなど大活躍し、24歳となった2011年にバルセロナへと復帰することになった。
3900万ユーロ(およそ46.8億円)というかなりの額が動いたが、当時強烈な選手層を誇っていたバルセロナではなかなか定着できず。センターフォワードで起用されることも多く、2014年にはチェルシーへと去っている。
ジェラール・ピケ
バルセロナ所属:1997~2004年、2008年~
今やバルセロナの魂を体現する存在となったピケであるが、プロデビューする前にイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドに引き抜かれた経験を持っている。
525万ユーロ(およそ7.6億円)で獲得されたもののあまり起用されず、所属していた4シーズンで20試合のみ。サラゴサへのローンを経験するなど重要な立場になれなかった。
2008年には500万ポンド(およそ7.3億円)でバルセロナが買い戻すと、ジョゼップ・グアルディオラ監督が率いるチームの中心的なセンターバックに成長している。
ジェラール・デウロフェウ
バルセロナ所属:2003~2015年、2017~2018年
バルセロナの下部組織時代には「天才ドリブラー」の名をほしいままにしていた。若くしてトップチームにデビューすることにも成功した。
しかし彼がブレイクしたのはローン先。2013-14シーズンに貸し出されたエヴァートンで活躍を見せて評価を高めた。次年度はセビージャで苦戦も、2015年にエヴァートンが完全移籍で獲得したのだ。
2017年にはミランへのローン移籍で好プレーを見せ、バルセロナへの復帰が決定。ついにカンプ・ノウでの活躍が見られるか…と思いきやそうはならず、2018年1月にはワトフォードへと貸し出され、そのまま1300万ユーロ(およそ15.6億円)で買い取られている。
デニス・スアレス
バルセロナ所属:2013~2014年、2016~2019年
このリストの中では唯一「カンテラ出身ではない」選手だ。セルタとマンチェスター・シティで育ったあと、2013年にバルセロナのBチームに加入。1年後にはトップチームに引き上げられた。
それからセビージャに貸し出され、さらにビジャレアルへと完全移籍。1年後にはなんと買い戻しオプションが行使されたことでバルセロナに戻るという異例の流れに…。
ただ古巣でようやく成功を収めると思いきやなかなか難しい状況が続き、2018-19シーズンにはアーセナルへのローン移籍で大失敗。今季は古巣セルタへと呼び戻されている。
マルク・ククレジャ
バルセロナ所属:2012~2019年7月1日、2019年7月16日~
モサモサヘアーのサイドバックとしてユース時代から存在感を見せていたククレジャ。トップチームでの活躍が期待されるヤングスターであったが、2018年にエイバルへとローン移籍し、シーズン終了とともに買取オプションが行使された。
ところがその2ヶ月後、今度はバルセロナのほうが買い戻しオプションを行使した事によってすぐさま復帰。そのまま今季はヘタフェへと貸し出されるという珍しいキャリアを歩むことになった。
ちなみにヘタフェへのローン移籍にも買取オプションが付随しているため、そのまま去ってしまう可能性もある。