ビッグデータで渋滞改善 安全対策も 川崎市

ナビタイムジャパンが川崎市に提供するシステム「道路プロファイラー」の画面(市提供)

 川崎市は、ネット経路探索サービスのナビタイムジャパン(東京都港区)と、同社のカーナビアプリで得られたビッグデータを安全対策や渋滞解消策に生かす取り組みを始めた。速度が高い区間や急ブレーキをかけた車が多い場所を特定し、混雑する時間帯や原因を分析した上で、交差点の改良やミラーの設置などの対策を打ち出していく。

 同社のカーナビアプリ「カーナビタイム」「ドライブサポーター」の利用者のうち、同意を得た人を匿名化した上で、衛星利用測位システム(GPS)によって1~6秒間隔で走行データを収集する。集めた走行データは、同社開発の交通分析システムに反映される。

 市は無償で走行データとともに交通分析システムの提供を受ける一方、システムの改善点などを同社に伝える。当面は2020年3月まで続け、システムによる分析を基にカーブミラーや区画線、交差点鋲(びょう)、防護柵を設置するなど安全対策を図る。市内5カ所で予定されている渋滞対策にも生かす。

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