河北春秋(12/10):コアラという動物名はオーストラリアの先住…

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 コアラという動物名はオーストラリアの先住民の言葉で水を飲まないことを意味する。ユーカリの葉で水分を取るため水を飲まず、木の上で暮らす。大変なのは火事の時。木の高い所へ逃げるらしい▼オーストラリアで大規模な山火事が起き、多数のコアラが死んだと報じられた。やけどしたコアラの映像に胸が痛む。今年はブラジルでも過去最大級の森林火災が発生した▼先週、この2国と日本が不名誉な賞を受賞した。国際環境NGOが地球温暖化対策に後ろ向きな国に贈る「化石賞」。受賞理由は、日本以外の国は山火事への対応の悪さ、日本は石炭火力発電の利用を続ける方針だからだという▼日本は化石賞の常連国。温暖化対策が消極的だと批判を受ける。スペインで開催中の国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)でも積極姿勢を示せるか本気度が試されている。国連が指摘するように、日本に求められるのは美しい演説ではなく具体的な計画である▼先進国の多くが再生エネルギーに移行する中、日本は逆行しているといわれる。他国の森林火災や激甚化する気象災害は温暖化の影響との指摘がある。プラスチック製品に囲まれるわれわれの生活も無関係ではあるまい。古い考えを今変えなければ、このまま化石とやゆされるだけだ。(2019.12.10)