アルボン、激動の1年間を振り返る「レッドブル昇格でルーキー気分は消えたけど、とても順調」

 アレクサンダー・アルボンはF1初シーズンとなった2019年の半ばでレッドブルに昇格したことで、F1ルーキーとしての気分が消え去ったと述べている。

 アルボンのモータースポーツにおけるキャリアは1年前に一変した。ニッサンからフォーミュラEに参戦するはずだったアルボンは、レッドブルのモータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコから、トロロッソのF1シートという、より魅力的なオファーを受けてF1への参戦を決断したのだ。

 23歳のアルボンのルーキーイヤー前半におけるパフォーマンスは非常に印象的なもので、マルコはレッドブルで結果を出せなかったピエール・ガスリーとアルボンを、F1の夏季休暇中に交代させた。

 そしてアルボンはレッドブル昇格後も勢いを維持して優れた実績を積み重ねていったため、2020年もレッドブルに残留できることになった。

「時には自分はまだルーキーなのだと自身に言い聞かせなければならなくなる。なぜならレッドブルにいると、期待をかけられて、ルーキーとしての気分が消えてしまうからだ」とアルボンは語った。

「振り返って考えてみても、(2019年シーズンに)僕は満足しているよ。ただ僕の性格上、素晴らしい瞬間があっても自分に厳しくしてしまう。そして常に改善したいと思っているんだ」

「ルーキーであることを言い訳にはしたくない。速くなるべき週末で、速くなりたいだけだ」

「ドライバーとして改善することは、僕自身の努力の一部だ。僕にはまだ改善の余地があることは分かっている。今も学び続けているけど、1年目の展開には満足しているよ」

 アルボンはその実績により、先週金曜日に行われたFIA授賞式でルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、日曜日の夜に行われたオートスポーツ・アワードでも同様の賞を受賞した。

 喜びの笑顔を見せたアルボンは、この激動の12カ月を総括した。

「フォーミュラEに参戦できることは嬉しかった。でも僕はトロロッソに加入した。それは素晴らしいチャンスだったんだ」

「(トロロッソに入って)6カ月が経つころにはマシンの良い感触を掴めるようになった。だからリラックスして夏季休暇に入ったんだ」

「そしてマルコから電話があり、20秒ほど会話をした。それは僕がビッグチーム(レッドブル)に昇格するという知らせだった」

「とても順調にいっている。まだ改善することが多くあることは分かっている。でも僕はそのことを楽しんでいるよ」

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