「ボッタスにはハングリー精神が欠けている」元F1ドライバーのウェーバーやクルサードが弱点を指摘

 元F1ドライバーのマーク・ウエーバーは、メルセデスのバルテリ・ボッタスはチームメイトのルイス・ハミルトンと比べて、ホイール・トゥ・ホイールの戦いにおける闘争心が少し欠けていると考えている。

 ボッタスとハミルトンは、2019年シーズン序盤の4戦においてそれぞれ2勝を挙げ、メルセデスはこの年の早い段階で圧倒的な優位性を誇ってみせた。しかしながら、後に6度のF1世界王者となるハミルトンがその後4連勝を飾り、ボッタスとその他のライバルたちを引き離した。

 ボッタスは第17戦日本GPと第19戦アメリカGPで優勝したが、ウエーバー曰く、ボッタスはまだ闘争心に欠けており、彼の反撃は十分ではなく遅すぎたという。

「バルテリにとっては厳しいシーズンだった」とウエーバーは『Channel 4』の『On the Marbles』ポッドキャストで語った。

「プレシーズンテストのあと、フェラーリはシーズン初めから調子を出してくるかに見えたがそうはならなかった。そうしたのはメルセデスであり、彼らは非常に強力だった」

「そしてシーズンの中盤にフェラーリが復活した。だがフェラーリが追いついたかという時に、ふたたびルイスが白熱の戦いにおいて彼の経験値を発揮した」

「ホイール・トゥ・ホイールのバトルでは、失敗も想定した戦いのためのハングリー精神がいるものだ。だがバルテリはそうした面が少々欠けていることが多い」

「ルイスは誰に対しても一流の攻撃をする。(シャルル)ルクレールには攻撃性があり、セブ(セバスチャン・ベッテルの愛称)にも攻撃性がある。彼はひとりずつ排除していくのだ」

「シーズンを通して、彼のスタミナのレベルは並外れていた」

『Channel 4』におけるウエーバーの同僚であり、F1でのライバルでもあったデイビッド・クルサードは、ボッタスがハミルトンを倒すために身につける必要がある強さは、一貫性にあると指摘した。

「基本的に、まず彼は予選でルイスを抜く必要がある。予選で彼(ハミルトン)は非常に確実な仕事をしている」とクルサードは語った。

「一度そうしたら、(ボッタスには)レースでも彼を抜くための一貫性が必要だ。ルイスは大抵の場合、ホイール・トゥ・ホイールの戦いでは最強のドライバーのひとりだと思う」

「それ以外で、彼にさらにできることがあると想像するのは難しい。なぜならあとはラップタイムとコース上での展開の話になるからだ。その他のことはたいして重要ではない」

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