彼氏が欲しい。…そうだ、神頼みへ行こう! ~出雲ドライブ編~【ペーパードライバー女子、11年ぶりの挑戦 Vol.17】

出雲大社

出雲で縁結びの神社めぐりドライブ!

日産 ノートと筆者(おおしまりえ) ペーパードライバー女子、出雲で神頼みドライブ!

縁結びの神様として有名な出雲大社。そして出雲には出雲大社だけでなく、様々な由緒ある神社が点在しています。

しかし、当然ながら出雲大社をはじめ、地方の神社は公共交通機関では行きにくい。神様は人間の都合を考えてはくれません。

そこで今回、今までの練習の成果を確認する意味でも、旅行先でひとりレンタカーを予約。

気ままに神社めぐりをスタートしました。が、当然ながら初心者に毛の生えたようなペーパードライバーのおおしま。無事に帰ってこられるのか…。

今さら聞けない「出雲」ってどんな場所?

国譲り神話の舞台

ドライブレポートに入る前に、ちょっとだけ「出雲」がなぜ凄いのか、ご紹介させてください。

出雲と言えば、当然思い浮かべるのは「出雲大社」ですよね。縁結びの神様として有名ですが、なぜ出雲大社がこれほどまでに有名なのか、みなさん知っていますか?

神様や日本の創世を記した古事記によると、この出雲という土地は、出雲大社の御祭神である大国主(オオクニヌシ)から、日本の氏神様である天照大神(アマテラスオオミカミ)へと「国譲り」がおこなわれた場所なのです。

あら、この国いいじゃん!

ちょっと神社に詳しい人ならば、日本の太陽神(日本国の守り神と思ってください)がアマテラスだと知っているかもしれません。しかし、日本ができた頃からずっと、アマテラスが日本の守り神だったわけではないのです。

最初にオオクニヌシが日本を豊かに発展させた結果、アマテラスが「あら、この国いいじゃん!」と声をかけ、譲る譲らないの話し合いをした結果、アマテラスが日本を治めることになったのです。

国を豊かにするため頑張ったオオクニヌシは、2つの条件をつけて、国自体はアマテラスに譲りました(=国譲り)。

稲佐の浜と筆者(おおしまりえ) ペーパードライバー女子、出雲で神頼みドライブ!

出雲大社と縁結び、理由はちゃんとあった

国譲りの条件1つめは、「大きな宮殿を建てること」。そう、この宮殿というのが出雲大社のことであり、オオクニヌシはそこに鎮座したというわけです。

そして条件2つめは、アマテラスが目に見える「この世」を治める代わり、オオクニヌシが「幽世(かくりよ)」を治めるというもの。幽世とは、いわばこの世の裏側の世界。そこには人と人との縁や運命など目に見えないものがあって、この世に影響を与えています。

つまり、幽世を治めるオオクニヌシは、「人のご縁を司っている」=「縁結びの神様」というわけです!

いざ! 一人ドライブスタート!

全国の神様、ただいま出雲に集結中!

さて、さっそく出雲市駅でレンタカーを手配した私ですが、訪れた時期は11月中旬。それは1年で最も出雲が混むといわれる「神在祭(かみありまつり)」の時期でした。

ちなみに神在祭とは、全国の神様が出雲に集結し、来年の縁談などを相談しあう超重要な神様の会合のこと。一般的には11月のことを「神無月(かんなづき)」と呼びますが、出雲だけは11月を「神在月」と呼ぶわけです。

そのため今回は安全を考え、最も混む出雲大社周辺は避け、出雲市周辺の神社や、隣の松江を回ることにしました。

テンパった記憶が役に立つ

まずはクルマを引き渡していただき、発車…の前に、「すいません、Bluetoothのつなぎ方を教えてください」と、スタッフの方にヘルプを出します。

今回は単独ドライブのため、運転中に「ちょっと設定見て!」と頼める人はいません。毎回Bluetoothって、どうするんだっけと設定をガチャガチャいじってテンパる自分を思い出し、今回はスタッフの人にあらかじめつないでいただきました。

散々テンパった過去の自分を覚えているなんて、私って、偉い!(褒めるところ?)

11年ぶりに、たった一人でクルマを動かすということ

震えた? 震えない?

日産 ノート

今回手配したのは、日産 ノート。何回かカーシェアで使ったことがあり、コンパクトカーの中でも慣れた車種です。

いざアクセルを踏み、発進!

正直、11年ぶりの一人ドライブは前日から不安だらけで、運転しはじめたら震えるんじゃないかと思っていましたが、クルマはスーッと前に進むし(当たり前)、ハンドルを握る手も震えてはいない。

「意外と私、行けるんじゃん!」

そう思い、BGMにサカナクションを流しながらアクセルをグッともう少しだけ踏み込むと、「速度超過を感知しました」と、さっそく親切丁寧なナビゲーションが…。あら、どうも。

若干出鼻をくじかれた感もありますが、まあ油断はいけません。安全運転で進みます。

地元カーにあおられた! こんな時どうする?

思わず一句できました

あっという間に田舎道へと入っていきましたが、クルマは少ないとはいえ、地元カーが複数走っています。くねくねした山道だというのに、皆さんけっこうなスピード…。

気づくと後ろにピタリと地元ナンバーの軽自動車が張り付いています。

「ゆ、譲りたい。国ではなくて、この道を」

ドライブ風景

くだらないギャグをひとり口走っても、車中に笑ってくれる人はいません。スピードは出せないし、かといって、一時停止して譲る余裕はまだない。「どうしよう…」とドキマキしていると、ふと頭の中を、過去に助手席に乗ってくれたK氏の言葉がこだまします。

「法定速度を守っているということは、ルールを守っているんだから、堂々と運転して、余裕がちょっとあると思ったら、譲ればいいんだよ」

「1番いけないのは、わちゃわちゃして事故を起こしたり、自分が違反をすることだ」

そうだ! 申し訳ないが、私は今全力で運転しているから、これを守るしかないんだ。

そう思い、「ごめんね」とつぶやきながら深呼吸して安全運転を続けます。

すると、ちょっとして地元カーはバビューンとアクセルを踏み込み、私を追い抜いていきました。

ちなみに道中こういったやり取りが3回くらいあり、やっぱり田舎には田舎の怖さがあるなあと思ったのでした。

名残惜しいけど、また今度!

夜道をナメちゃいけません

道中ドキドキすることが起きつつも、なんとか一人ドライブを無事進められた今回の旅。

ちなみに夕方になり、もう人もまばらになってきた頃だろうと思い、出雲大社近くの「稲佐の浜」や「日御碕(ひのみさき)神社」に行こうと思いましたが、海沿いは日が沈むと思っていた以上に真っ暗。そのため、安全を考え途中で引き返すことにしました。

ペーパードライバーは(も)安全運転が第一。震えることなく運転できたからといって過信せず、次のドライブを楽しみたいと思います。

[筆者:おおしま りえ]

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