DHL/日本の貿易成長率は鈍化傾向へ

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DHLは12月10日、AIとビッグデータ分析を駆使して算定する国際貿易成長の早期指標「DHLグローバル・トレード・バロメーター」の報告書を発表した。

この先短期的に日本の貿易成長を示す総合指数は5ポイント低下してゼロ成長の基準値である50ポイントを下回る48ポイントとなり、マイナス成長となる見通し。

マイナス成長は主に全業界を通じて航空貿易が縮小していることに起因するもので、自動車関連製品など一部の主要セクターが引き続き比較的堅調に推移することによって、他の輸出部門の大幅な減少を相殺すると予想している。

DHL Global Forwardingのチャールス カウフマン(Charles Kaufmann)北アジア南太平洋地区CEO兼DHLグローバルフォワーディングジャパン社長は「今後3か月、日本の貿易は引き続き、縮小傾向にあると予想されるものの、自動車製造、機械、テクノロジーの日本の主要産業が強固な基盤を提供することによって、貿易見通しは比較的堅調に推移する見通し。業界の経営統合の動きや電気自動車およびや自動運転技術への投資拡大を背景に、陸上車両および部品の輸出見通しの大幅な伸びが貿易成長に大幅な貢献を果たしている。また2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催が迫っていることは、次の四半期の基礎原料輸入の堅調な見通しにつながっており、オリンピックは日本経済全体に好影響をもたらすと予想される」とコメントしている。

また、DHLグローバル・トレード・バロメーターの結果は、今後3か月間、航空貨物と海上コンテナ貨物の両方でわずかに減少し、穏やかなペースながら依然として、世界貿易が一層の縮小傾向に向かうことを示唆している。

今年の前四半期に比べて低下ペースは加速も底打ちもしておらず、貿易成長の下降トレンドはほぼ、安定。調査対象の7カ国の指標が軒並み50ポイントを下回る中で、インドだけが54ポイントと穏やかなプラス成長の見通しを示している。9月に発表した前回の指標では唯一のプラス成長を示していた日本と英国の2か国の指標は、今期の見通しでは最大の下げ幅となっている。

DHL Global Forwarding、Freightのティム シャーワット(Tim Scharwath)CEOは「DHLグローバル・トレード・バロメーターによると、世界貿易は今年末まではゆるやかに縮小傾向になると予想される。しかし、ここ数年、世界貿易は急速に成長し、エベレストに上るような勢いだったことを忘れてはいけない。下り坂にあるとはいえ、世界貿易は現在もかなりの高い水準にある。貿易摩擦がくすぶり続け、貿易紛争や地政学的に不安定な状態が続いている中でも、安定した貿易関係は無数にあり、世界的に繁栄をもたらし続けている」と述べた。