<レスリング>【2019年西日本学生秋季リーグ戦・特集】燃える“レスリングの町”で、黄金時代を築くか…中京学院大が3季連続優勝

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 2012年秋季から2013年秋季まで3季連続で優勝を遂げた中京学院大。黄金時代を築くかと思われたが、翌シーズンから優勝に見離され、昨年秋季まで栄冠を手にすることができなかった。今年は、そのうっぷんを晴らすかのように春秋連続優勝。馬渕賢司監督は「けが人もいて、夏以降の状況を考えると不安があったのが正直なことろです」と言いながら、安堵の表情を浮かべた。

3季連続優勝を遂げ、応援席にあいさつする中京学院大チーム

 昨年、「朝の第1試合から体がしっかり動くように」と、会場に早めに着いて公園内を散歩する「早朝、お散歩大作戦」を実行。体のピークを第1試合にもってくる作戦が当たり、10季ぶりの優勝を遂げた。その時は1敗しながらの優勝だったが、今年は春季、今回とも7戦全勝での優勝。ともに4-3の試合が1試合ずつあったものの、確実な前進を見せた結果だった。

 勝負どころとなった日本文理大との“5戦全勝対決”は、第2試合で山本隼平主将が大接戦を2-2のスコアで勝利。対戦成績で負け越していた相手だったそうで、この貴重な勝利で、流れは中京学院大へ。終わってみれば、7-0と全勝での勝利。馬渕監督は山本主将ほか、選手の粘りを称えた。

 4月のJOCジュニアオリンピックで、フリースタイル125kg級の森右秀とグレコローマン67kg級の田口学容が優勝。森は全日本学生選手権でも勝ち、1年を通じてチーム全体に活気があったのは確か。馬渕監督は、個人戦での踏ん張りが「刺激材料になった」と言い、今後も東日本の選手に勝てる選手を育てる意気込み。「それを目指してやれば、必然的に西日本でも勝てると思う」と話した。

来年、東京オリンピックと全日本学生選手権へ燃える中津川市

 中京学院大のある岐阜・中津川市は、2012年国民体育大会の開催地であり、それに関連して全日本大学選手権を2度開催した。来年の東京オリンピックに際しては、米国チームの事前合宿地となっており、レスリング熱が高まっている。

春季の胴上げ(上)に比べ、高く上がった今回の胴上げ(下)。選手のエネルギーの結集?

 加えて、オリンピック後の全日本学生選手権(インカレ)の開催が内定しており、学生選手の発奮も望まれる状況。馬渕監督は「これまでに全日本大学選手権を2度開催しているので、しっかりできるでしょう」と、まず運営責任者(?)としての責任感の言葉が出てきたが、すぐに「いい結果を出せるように頑張りたい」と監督の顔へ。来年はリーグ戦での王座キープとともに、地元インカレへ向けても燃える年になりそうだ。

 最終戦の徳山大戦に勝って全勝優勝が決まった時、隣のマットでは日本文理大と九州共立大の2位争いが続いており、その状況では胴上げは控えざるをえなかった。馬渕監督は「今年はいいです」と話し、その“大役”を免れてホッとした表情を浮かべた。

 しかし、全試合終了後、選手は喜びを爆発させないわけにはいかない。強い要望で監督をマット中央に引っ張り出して歓喜の胴上げ。その体は、昨年秋季、今年春季に比べて、明らかに高く上がっており、選手の喜びとエネルギーとが感じられる胴上げとなった。

 前回は「3」でストップした連覇記録が、来年、「4」そして「5」に伸びれば、その体はさらに高く上がることだろう。果たして、そのシーンを見ることはできるか。