【ミャンマー】ヤンゴン、スー・チー氏の出廷支援で大集会[政治]

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ミャンマー政府のICJ出廷に際し、「スー・チー氏とともに」とシュプレヒコールを上げるミャンマーの人々=10日、ヤンゴン(NNA)

ミャンマーのイスラム教徒少数民族ロヒンギャの迫害問題を巡り、オランダ・ハーグの国際司法裁判所(ICJ)で審理が始まった10日、ミャンマーの最大都市ヤンゴンでは、出廷したアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相を支持する大集会が開催された。ヤンゴンや周辺の管区から数千人が集い、「スー・チー氏とともに」「国の尊厳を守れ」とシュプレヒコールを繰り返した。

国民民主連盟(NLD)などが主催した集会には、スー・チー氏の顔写真を入れたそろいのTシャツを着用した人々が集結。「We stand with Daw Aung San Suu Kyi(スー・チー氏とともに)」の文言とスー・チー氏を描いた大きな看板が立つ舞台で、仏教、イスラム教、ヒンズー教、キリスト教の指導者がそれぞれスピーチ。宗派を超えて、ミャンマー政府の立場を支持すると強調した。

国民民主連盟(NLD)の党員でもあるヤンゴン在住の女性、ティン・ティンさん(56)は「ロヒンギャ問題に関して国際社会には誤解がある」と主張。「スー・チー氏がハーグに出向き意見を述べることで、良い結果が出ると信じている」と語った。

12日まで3日間にわたって公聴会が開かれ、初日はイスラム協力機構(OIC)を代表してミャンマーを提訴した西アフリカのガンビアが、意見陳述。ガンビア側は、「ミャンマー人によるロヒンギャへのジェノサイド(民族大虐殺)は(確実に)行われた。大殺りくをあおる行為は、罰しなければならない」などと主張した。2日目となる11日にはミャンマーが意見を述べ、12日に双方に再度、発言の場が与えられる。

ミャンマー政府は、ロヒンギャ問題はジェノサイドではなく、テロ行為の撲滅が目的だという従来の姿勢を貫くとみられている。

ミャンマーでは国民の大部分が政府の主張に賛同しているが、一部で異議を唱える国民もいる。集会の会場の片隅では若者グループが「ジェノサイドをなくそう」と訴えた。同グループに参加した男性の一人は「調査で全てを明らかにしないと、国軍に操作される今の状態は変えられない」と話した。