申請低迷で県内7市町村が期限延長 低所得者向けプレミアム商品券

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 消費税増税に伴う低所得層の支援策として10月に始まったプレミアム付き商品券の利用が低迷し、県内の7市町村が当初11月末としていた申し込み期限を延長している。商品券を手にするまでの手続きの複雑さから、県内の低所得者の申請率は40%にとどまっており、市町村は引き続き申請を呼び掛けている。

 プレミアム付き商品券は、子育て世帯には購入引換券が直接届くが、低所得者(住民税非課税者)は引換券をもらうために自治体に申請する必要がある。引換券を受け取った後、それを持って郵便局など自治体が指定する窓口に行き、購入しなければならない。低所得者は、市役所と郵便局などの窓口の2度の手続きが必要となる。

 県によると、県内の低所得層の対象者は約18万3300人。うち申請した人は4割の約7万3300人(11月22日時点)となっている。県内で申請率が50%を越えたのは黒部、南砺の2市だけで、最も低いのは舟橋村の20%だった。

 県東部に住む住民税非課税の女性(74)は「申請のために自治体の窓口に行けば、周りから『低所得者』という目で見られてしまう」と言う。商品券はいったん購入しなければならず、その費用もネックとなっており、「5千円分の商品券を買うため、4千円が支払えるのなら最初から困っていない」とこぼした。

 申請が伸びなかったため滑川、黒部、魚津、上市、立山、入善、舟橋の7市町村は申請期限を来年1月末まで延長した。立山町商工観光課は「申請率は38.9%。こんなに低いとは思っていなかった。お金を出して商品券を買うこと自体が負担になっているのかもしれない」と言う。

 富山市を除くこのほかの7自治体は期限を延長していないものの、「申請があれば対応する」としている。このうち南砺市は「高齢者の中には制度の存在や仕組みを知らなかった人もいる」(商工課)として、期限後も申請を歓迎した。高岡市も対応する方針で、社会福祉課は「やむを得ない事情があるかどうか話を聴く」とした。

 北陸経済研究所の藤沢和弘調査研究部担当部長は商品券事業の効果を「増税に伴う一過性の対策で、消費の下支えになるかと言われると疑問が残る」と指摘。「低所得層の負担軽減が目的ならば、対象者に申請させるのではなく、直接現金を給付するような仕組みが望ましい」と語った。 (社会部・堀佑太、松澤拓也)