マツダ、北米新SUVはCX―5級 21年にも発売検討

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 マツダが米国の新工場で造る新型のスポーツタイプ多目的車(SUV)をCX―5級のサイズで検討していることが分かった。米国で最も人気がある大きさで、郊外で使いやすい機能にしてCX―5との違いを出し、新たな顧客を開拓する。北米専用車として2021年にも発売する。

 米国ではCX―5やRAV4(トヨタ自動車)CR―V(ホンダ)など「コンパクトSUV」と呼ばれるタイプの人気が高く、買い替えも頻繁という。1車種だけで逃していた顧客の取り込みを図る。

 CX―5とは用途の視点で違いを出す。「洗練された街乗り」のCX―5に対し、アウトドア活動が盛んな土地柄を踏まえてキャンプ道具を出し入れしやすい荷室にするなど工夫する。車体が小さめで台数とコスト競争力を重視する「スモール商品群」の車両構造にする。開発は「CX―X」の仮称で進んでおり、最終段階に入っている。価格帯は未定。

 北米事業を担当する毛籠(もろ)勝弘取締役専務執行役員は「米国はCX―5のゾーンがボリュームが一番大きいが、1車種では取り切れない。従来と少し違うテイストで北米にフィットさせたい」と話した。欧州や日本より道路が広いためCX―5より車体を大きくする可能性もある。

 米国では12年にCX―5を発売。SUV人気を追い風に、18年度に売れた28万7千台の半数を占めた。最小のCX―3、大型のCX―9に加え今月CX―30を売り始め、SUVは4車種ある。セダン系の市場は縮小し、マツダも苦戦している。

 米国の新工場は南部アラバマ州にトヨタと共同で21年の稼働を目指して建設している。年産能力は両社で15万台ずつ。マツダは米国の販売規模を40万台以上に引き上げたい考えだ。

 トヨタもアラバマの工場で新型SUVを生産する。当初は小型車カローラを予定していたが、7月に変更を発表した。自動車業界で米国は収益率が高いとされ、全体の業績を左右する。人気のSUVを強化する動きが強まっている。