復帰の西武松坂に渡辺GMも大きな期待 「1勝でも2勝でも、1軍で戦力に」

渡辺久信GM(左)と西武のユニホームに袖を通した松坂大輔【写真:小倉元司】

渡辺GM「西武のユニホームを着て投げている姿をファンに見てほしい」

 西武の松坂大輔投手が11日、都内のホテルで入団会見を行った。14年ぶりに古巣に復帰した松坂は「アメリカに行った時から戻って来るときはライオンズだと漠然と思っていた。最後はここ(西武)なのかな」と現役生活を全うする考えを明かした。

「久しぶりだから緊張しちゃうな」。詰めかけた約100人の報道陣の前で、渡辺久信球団本部ゼネラルマネージャーから背番号「16」の真新しいユニホームを着せられた松坂は少年のようにはにかんだ。

 今季限りで中日を退団し、古巣・西武からのオファーを受けた松坂は「すぐに声をかけていただいたのはライオンズ。何も迷うことはなかった」と入団を決意。渡辺GMも「トライアウトが終わってから電話で話をしたりしていた。トントン拍子で進んでいった」と順調に進んでいった交渉の様子を明かした。

 この日は入団会見の前に契約も行い、年俸3000万円の1年契約でサイン(金額は推定)。契約の席では、渡辺GMを始め球団関係者と思い出話にも花が咲いた。松坂のユニホーム姿を見た渡辺GMは「1勝でも2勝でも、1軍で戦力になってほしい。西武のユニホームを着て投げている姿をファンの方に見てほしい」と期待を込めて話した。

 松坂が従来の速球で押すスタイルの投球スタイルから、現在は動くボールを使って打者を打ち取るスタイルに切り替えて勝負していることについては、かねてより「パ・リーグにいないタイプ。十分通用する」と話していた渡辺GM。その言葉を聞いたという松坂は「どこまでできるかわからないけど、動かすボールをメインにしてどう打者を打ち取るか考えたい」と頷いた。

 松坂は1999年に横浜高校から西武に入団し、8年間で108勝をマーク。2006年にポスティング制度を利用してメジャーに挑戦し、2015年に日本球界に復帰していた。ソフトバンク、中日と渡り歩き、西武が日本復帰後3球団目。松坂は「ライオンズに戻ってこられたのは、家に帰ってきた感覚」と懐かしそうにチームへの愛着を語った。(安藤かなみ / Kanami Ando)

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