西武への愛、残りの現役生活への思い…松坂がたっぷり語った30分 会見完全版

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西武の入団会見に臨んだ松坂大輔【写真:小倉元司】

喜び語るも本音もポロリ「正直、今日は会見を開くのも申し訳ないという気持ちでした」

 14年ぶりに西武に復帰する松坂大輔投手が11日、都内のホテルで西武の入団会見に臨んだ。壇上に立った後も、背番号16の新しいユニホームを着用した時も笑顔を見せ「自分は野球が好きなんだな」と改めて口にした。入団経緯、ライオンズへの愛着、見つめた今の自分の姿、令和の怪物、残りの現役生活についてなど、約30分、たっぷりと語った。

一問一答は以下の通り

――どんな活躍を
「あまり大きなことは言えないですけれど、リーグ3連覇、そして惜しいところでとれていない日本一のために少しでも力になれるようにやっていきたい」

――14年前と変わったところは?
「たくさんあります。球が遅くなり、今はボールを動かす投球をしている。いろんなことをしているが、そうするのが自分が生きていく道。今の自分ができる形を100%出してチームに貢献していきたい」

――西武への思い
「日本に帰ってきて、ホークス、ドラゴンズを経験しましたけど、ライオンズに戻ってこられるのは何というか家に帰ってきた感覚というか、ライオンズに決まったのはうれしかったです」

――西武時代の一番の思い出
「プロ初登板とアメリカに行く前の最後の登板ですね。特にというシーンはありませんが、強く印象に残っています」

――21年前の入団会見を思い出した?
「ここに来るまではなかったですが、契約を済まして思い出したところはありました。ただ正直、今日は会見を開くのも申し訳ないという気持ちでした」

――日米通算200勝へのこだわりは?
「難しくない数字とは思うが、ここ数年を考えると近くはないかなとは思います。以前は『200』という数字をそんなに考えることはなかったのですが、段々終わりが近づく中で、達成したい気持ちが強くなってきているのは確かです。まわりは『無理』という人が多いと思いますが、自分自身諦めることはしたくない。最後まで諦めずに目指していきたい」

――キレイな真っすぐで勝負することが、ピッチャーだという認識がありますか?
「ピッチャーのというよりは、自分のこだわりというんですかね、キレイな回転の速い真っすぐを投げ続けていたいと、アメリカの時も思っていましたし、故障も経験して、それができなくなってくる中で、ストレートに対する考え方も僕の中で変わってきました」

――今の松坂投手は技巧派か?
「技巧派、速球派、変化球投手とか(投手の呼称は)ありますが、自分が速球派と思ったことはないですし、昔から、変化球が得意だったので、どちらかというと、昔から速い球も投げられる変化球投手と思っていました。渡辺久信(GM)さんから、入団の話を頂いた時に、今のピッチングの話にもなりましたし、『それは、パ・リーグの中ではいいことなんじゃないかな』という話も、もらいました。その言葉を頂いて、どこまでできるかわからないですけど、動かすボールをメインにどうバッターを打ち取っていくか、考えながら、このオフ、キャンプを過ごしていきたいなと思います」

――同学年の阪神・藤川球児投手の存在は?
「彼はまだ、ものすごく元気な球を投げられていると思いますし、いまだに分かっていても、打てないストレートを投げられているのではないか、と。その姿を見て、僕はものすごくパワー(力)をもらっていますし、尊敬もしています。僕の方が昔と比べるとかなりスタイルは変わっていますけど、彼の言っていることは分かりますし、そういう投手にならないといけないなと、思っています」

――今、一番自信のある球種は?
「うーん……何でしょう……カットボールですかね」

――新しくなった室内練習場ができたこと、当時の若獅子寮や西武の施設などの思い出について
「ニュースで見ました。実際には見ていないので、施設を見るのが楽しみです。(思い出は)プロ一年目の合同自主トレの時に、花粉症がひどくて、その話をしたとき、すぐに第二球場にあった杉の木を切ってもらったのはありがたかったので、一番、強く印象に残っています」

パ・リーグの選手との対戦「楽しみ」……も「楽しみに変えられるかは僕自身」

――残りの選手生活で一番の目標は?

「2年先、3年先見られるわけではない。これからは1年1年の過ごし方が今まで以上に濃いものになる。先のことを考えることもできない。日々投げられるようにはどうすればいいか、今の状態でどうしたら勝てるかをこれから毎日考える中で、プレーする期間が伸びていったらいいと思います」

――現在のコンディションは?
「このオフは特に長く休むことなく、体は常に動かしている。投げるのに距離は取っていないが、去年の同じ時期よりも投げられています」

――キャンプ初日からブルペンに?
「開幕も早いですし、それを頭に入れて肩をつくっていきたい。なるべく早く(ブルペンに)入れたらいいと思う」

――それに向けての手応えは?
「今年何もやっていないので手応えはないですが。期待されていない方が多いと思いますが、それを少しでも覆せるようにやっていきたいと思います」

――退団した西武に戻ることを想像していたか。西武で現役を全うしたいという思いは?
「アメリカに行くときは、戻ってくるときはライオンズだろうなと漠然とは思っていました。このタイミングでまたライオンズのユニホームを着られることになって、それに関しては、現役の最後はここなのかなと思っています」

――時代は令和。令和の怪物という投手も現れた。パ・リーグ移籍について思うこと
「パ・リーグに来たことで、楽しみは増えましたね。ホークスには和田(毅)君もいますし、他球団に同級生もいますし、これから楽しみな、若くて才能のある選手が入ってきます。楽しみではありますが、楽しみに変えられるかは、僕次第なので、とにかく、しっかりやって、1軍のマウンドにいられるようにしないといけないと思っています」

――苦難、けがを乗り越えてでも、現役を続けられるのはどんな思い?
「やっぱり、自分は野球が好きなんだなと思いますし、また、その気持ちだけでは、プロの世界でやれるわけではないので、この野球が好きだという気持ちを表現するための場を与えてくれたライオンズに感謝しています。今、思っている気持ちを燃え尽きて辞める時まで持ち続けてやっていきたいと思っています」(臼井杏奈 / Anna Usui)