五島を舞台に結婚式を 島の幸を生かしオーダーメード 元地域おこし協力隊員・ポーさん 来春事業化

五島でのウエディング事業の構想を練るポーさん(左)とスタッフの梅沢圭さん=長崎県五島市富江町

 長崎県五島市でカフェ経営やデザイン業などを手掛けるポー麻梨絵さん(32)が来春、五島市内でウエディング事業を始める。「五島全体を結婚式場に!」をテーマに、島の美しい自然や豊かな食を生かしたオーダーメードの挙式や披露宴を企画、運営する。食材や引き出物、飾り付けの花など、必要なものは可能な限り島内で調達し、地元経済への波及効果も狙う。

 来年4月の本格始動を前に、3月に五島市内で式を挙げるモニターカップルを募集中。12月25日まで応募を受け付けている。

 ポーさんは両親が五島出身で、2015~2017年度に市地域おこし協力隊として活動。退任後は、富江町でショップ併設のカフェ「te to ba〈手と場〉」を営み、今年8月に法人化した。現在は地元企業のブランディングやロゴデザインの受注、イベント企画などを手掛け、カフェのそばの空き家をゲストハウスに改装している。

 協力隊時代から、五島を舞台にした結婚式事業の実現に向け、構想を温めていたポーさん。島で出会ったアメリカ人男性との結婚式は2017年10月に、自らプロデュースして市内の観光地や古民家で開いた。

 新事業「Goto Wedding」は、新郎新婦の希望を聞きながら、コンセプトや内容を一から決めていく完全オリジナル。3月のモニタープランでは、市内の海水浴場で人前式を挙げた後、地元の魚や肉、野菜を使った食事を提供する披露宴を屋外で開く予定にしている。今後は追加プランとして、▽島内を巡るバスツアー▽地元の子どもたちによる出し物▽花火の打ち上げ-など、新郎新婦や出席者が島を楽しめる仕掛けも用意するという。

 価格は100人が参加する場合で300万円からと想定しているが、内容や人数に応じてさまざまな価格帯でプランを組み立てることが可能。来年度は1件以上、5年以内には年間12件の開催を目指している。

 ポーさんは「最終的には結婚式を通じて、夫婦やその家族、友人などに五島のファンになってもらい、何度も島に来てもらうことが目標」と話す。

 モニターカップルの応募は、2人のうち少なくとも一方が島外在住であることが条件。来年3月20日か21日どちらかでの開催を予定している。

 問い合わせはte to ba(電080.6472.3179)。

 


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