町長らの給与減案否決 古座川町議会「補助金不正の解明まだ」

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 和歌山県古座川町が発注した町道改良工事で、不適切な事務処理により国の補助金約2200万円を受け取っていた問題で町は10日、町長と副町長の給与を減額する条例改正案を町議会12月定例会に提出したが、否決された。問題の全容が解明されていない段階での提案に議員から「時期尚早」と反対意見が相次いだ。 

 議案は来年1~3月の3カ月間、町長の給与を月額20%(11万5400円)、副町長の給与を月額10%(5万100円)減額する内容。仲本耕士副町長は、国から補助金の返還額についてまだ連絡がなく、問題発生の原因究明や再発防止を目的に設置した第三者委員会からの回答もまだないが、この問題を重く受け止め、他自治体の例を参考にしながら減額案を提出したと説明した。

 洞佳和議員(共産)は「まだ原因がほとんど解明されていない中、拙速に減額することは町民の納得を得られないのではないか」と指摘。橋本尚視議員(無)は「あまりにもお粗末。これで住民の理解が得られるのか」、佃奈津代議員(無)は「3カ月ではなく、自分の任期中という気持ちは湧いてこなかったのか」などと意見を述べた。

 西前啓市町長は「責任を重く受け止めている。非常に難しい事案。いろいろ見方があるが、これで全てが終わりということではない。いろいろ批判はあると思うが理解してもらいたい」と述べた。

 採決では谷久司(無)、中田善和(無)、瀧口定延(無)の3議員が、今回の給与減額で全ての責任を取れるとは考えていないという、西前町長の発言に一定の理解を示し賛成。その他の6議員は反対した。

■補正予算など18件可決

 この日の定例会には、2675万円を減額し、総額36億1361万3千円とする2019年度一般会計補正予算案など19件が提出され、町長、副町長の給与減額に関する議案以外は全て可決し、休会に入った。会期は19日までの10日間で一般質問は18日を予定している。

 国道、県道の改築に伴い3路線を町道に認定する議案の審議では、洞議員が町道の維持管理費が増え、財政基盤の弱い町に新たな負担を求めることになると反対。矢本和久議員(無)は「仮に県内全体でこのようなこと(=市町村による反対)が起きると、県が破綻する。負担にはなるが、世の中の筋道として仕方がない」、橋本議員は「県との信頼関係もある」などと賛成した。反対は洞議員だけだった。

 任期満了に伴い、人権擁護委員に森秀夫さん(65)=古座川町高池=と伊藤惠美子さん(70)=同町小川=を推薦する人事案件は同意された。任期は3年。