ヤンキース・コール 年平均3600万ドルはメジャー史上最高額

日本時間12月11日、今オフのフリーエージェント市場における最大の目玉選手であるゲリット・コールが9年3億2400万ドルという超大型契約でヤンキースと合意した。契約総額はナショナルズと再契約を結んだスティーブン・ストラスバーグの7年2億4500万ドルを上回る投手史上最高額。年平均額3600万ドルは投手のみならず、野手を含めてもメジャーリーグ史上最高額となった。

メジャーリーグ史上に残る超大型契約の内訳は、毎年3600万ドルが9年間支払われ、ストラスバーグなど一部の大型契約に見られる後日支払いの繰り延べ金も含まれていないという。また、全球団に対するトレード拒否権が付与され、契約5年目となる2024年のシーズン終了後にオプトアウト(契約破棄)が可能となっているようだ。

選手の契約情報に詳しいサイト「Cot’s Baseball Contracts」によると、総額3億2400万ドルは、フリーエージェント選手の契約としては昨オフにフィリーズと契約したブライス・ハーパー(総額3億3000万ドル)に次いで史上2位。在籍球団との契約延長を含めても、コールを上回るのはエンゼルスのマイク・トラウト(総額4億2650万ドル)とヤンキースのジャンカルロ・スタントン(総額3億2500万ドル:契約延長時はマーリンズ在籍)だけであり、史上4位の巨額契約となっている(投手では史上最高額)。また、年平均3600万ドルは、トラウトの約3550万ドル(12年4億2650万ドル)を上回って史上最高額であり、文字通りメジャーリーグの歴史に残る凄まじい契約となった。

現在29歳のコールは、2024年シーズン終了時には34歳になっており、オプトアウトの権利を行使してフリーエージェントになったとしても、4年1億4400万ドルの残り契約を上回るオファーを得るのは難しいだろう。よって、コールは38歳となる2028年までヤンキースでプレイすることが確実になったと言える。「終身契約」とも言える今回の9年契約の期間中に、コールは何度のワールドシリーズ制覇をヤンキースにもたらすことができるのだろうか。

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